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少し経って私も落ち着いてきた頃。
だんだん何があっていたのか理解すると、恥ずかしくなっていった。
抱きしめられている。
その状況に自然と顔が熱くなる。
泣いている時は気にならなかったのに。
いざ冷静になってみるとやっぱり恥ずかしい。
こんなに面と面を向かって抱きしめられるなんて初めてだから。
さっきから彼の腕から抜け出そうとしてもがっしりと腕を回されていてビクともしない。
「・・・ねぇ、亮平、」
阿「んー？」
「もう、いいよ」
阿「えー、何が笑？」
分かっていて聞いているのか。
なら策士だ。
「えと、この腕」
阿「えー、もっとこのままでいいじゃん笑」
彼を見上げると、笑顔の彼。
・・・あざといぞ。
「いいじゃんって、私が良くない」
阿「なんで？」
うわ、私が恥ずかしいって分かってて聞いてきてる。
「なんでって。じゃぁ、逆になんで離してくれないの？」
阿「んー、照れてるAがかわいいのと、Aとハグしたかったから」
「は！？」
かわいい、だと？
目がおかしくなったの？
それに私とハグしたかったって。
マジで何考えてるの。
阿「あ、もっと照れた。かわい笑」
「かわいくないから！勉強のやり過ぎで目がおかしくなってるんじゃないの」
阿「おかしくなんかなってないよ笑。Aがかわいすぎるだけ」
「な！」
もう耐えられない。
彼の腕が一瞬緩んだすきに後ろに逃げる。
阿「あーあ、逃げられたー」
「もう無理、ほんと無理」
自分を落ち着かせる為に、まだ食べ切れてないりんご飴を食べる。
その間も彼はこちらを見てくる。
恥ずかしい。
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作者名：絵音 | 作成日時：2022年4月2日 14時
