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「・・・中１の時、いじめられてた。最初は一つの女子のグループから。でもいつの間にか、クラスに広がって最終的には学年全員から」
私が話し始めると、亮平は真剣な表情で聞き始める。
「小学校の頃から仲良くしていた友達にも、裏切られた。近づくな、消えろって。もう、誰も私の味方なんていなかった。
いじめは日に日にエスカレートしていって、毎日身体も心もズタズタ。
お母さんはシングルマザーで夜遅くまで仕事で忙しかったから、迷惑になるって思って言えなかった。
もう全部苦しかった。だからある日の夜、誰にも言わずに川に飛び降りようとした。
そしたらね、ちょうどその時、お兄ちゃん達に見つかって。
後から聞いたんだけど、たまたま早く帰ってきたお母さんから”Aがいない。こんな暗い時間にで歩くような子じゃない。Aが危ないかも。樹、早く探して見つけて”って連絡が来たんだって。
それで、見つかった。
抵抗したけど、やっぱ力では敵わなくてSixTONESの溜まり場に連れてかれた。
そこで、みんなに全部話して。
話したら、泣いてた。
私も、中々泣かないお兄ちゃん達も。
そしたらね、ジェシーが、”A、SixTONESに入らないか？”って。
喧嘩もしたことなかったのに、そのときはとにかくお兄ちゃん達が暖かくて、一緒にいたいって思えて。だからうんって答えた。
そこからは、お兄ちゃん達が色々してくれて。
学校は基本、最低限の保健室登校で乗り切った。
卒業する頃には喧嘩も一人前になってたから、音石に入った。
それで、今に至るってわけ。
・・・これが、私のこと」
ここまで話して気づいた。
涙が溢れていた。
あれ、なんでだろう。
泣いている。
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作者名：絵音 | 作成日時：2022年4月2日 14時
