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どのくらい時間が経っただろう。
鈴カステラも食べ終わり、のんびりスマホを見た。
そろそろりんご飴、食べようかな。
りんご飴の袋を開けて、食べ始めた頃だった。
階段の方から足音が聞こえる。
阿「「あ」」
声が重なった。
世間は夏祭り一色。
そんな今日にわざわざこんなとこに来ているなんてお互い驚いた。
「なんで来たの？」
開口１番にでた言葉がこれ。
自分でも流石にどうかと思う。
ほんとにコミュ力ないよね、私。
阿「勉強の合間。今日は花火も上がるみたいだし？」
そういえば彼と会うのは久しぶりだ。
最後にあったのは彼の相談？にのった時か。
結局どうなったのだろう。
「・・・勉強？」
またでたよ、私のコミュ力のなさ。
普通に”どうなったの？”って聞けばいいのに。
そんな勇気はないんだ、私は。
阿「あーうん。受験勉強」
直球に質問できない私を分かっているのか何なのか、彼も彼で誤魔化している。
・・・・・遊ばれてる？
「・・・・・で、結局どうなったの」
そう言うと彼は優しく笑った。
やっぱ、バレてたか。
阿「ふふっ。Aのおかげでちゃんとみんなに話せたよ。で、認めてもらった」
嬉しそう。前にあったときより顔付きが明るくなっている。
「ふーん、よかったじゃん」
阿「ありがとう。Aが言った通りだったよ。案外あっさりだったしびっくりした笑」
「そっか」
阿「そう。だから最近顔出せてないんだよなぁ。
だから今日久しぶりに行こうと思ってさ。夏祭りだし。
でもその前に、何となくだけどここに来ようって。そしたら会いたかったAがいて」
会いたかった、という言葉にちょっとドキッとした。
ストレートすぎる。私がついていけない。
そんな私を知っていてわざとか。
ちょっと睨んでも私の隣にいた亮平は、余裕そうな表情で私を見るだけだった。
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作者名：絵音 | 作成日時：2022年4月2日 14時
