夏目幸大と恋をします[NICE FLIGHT!]

・ ページ14

河「渋谷さーん！そうですよ？
　休憩はしっかりとらないと」

　「河原さん」

　よし。ここは、先輩としてなんか言っておかないと。

　「さっきはシミュレーターだったから良かったけど、実際なら大変なことになるよ？
　大きな事故にもなりかねない」
河「・・・はい、すみません」

　ちょっと強めに言ったけど、このぐらい言っておいてもいいよね。

　「まぁ、最初はみんな失敗するから、ね？
　またそれで悩んだらいつでも相談して？」
河「・・・・ありがとうございます」

　ちゃんと伝えられたか不安になって夏目さんの方を向く。
そうしたら、にこっと笑ってくれた。
・・大丈夫だったみたい。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
河「仙崎さん、聞いてください！」

　私の隣の椅子に座った河原さん。
その手にはスマホが握られている。

河「粋さんからから全然連絡来ないんです。
　いくらパイロットが忙しいからって、一週間ですよ？
遅すぎません？」

　そういってトーク画面を見せてきた。

え、粋さんって・・・

夏「パイロット？え、もう知り合いになったの！？」
　「はやー」
河「当たり前じゃないですか！
　せっかく管制官になったんですから。
公務員で安定してる上に交代制で残業もなし。
残りの時間でしっかりプライベート充実させないと！」

　行動が早いな、河原さん。

夏「僕や真夢さん、仙崎さんが羽田に来たばかりの時は、休みの日にも空港に来て、エアーバンド聞いて勉強したけどねー。
　ね、仙崎さん？」
　「え、はい。まぁ、一応」

　嫌味気味に言ってから同意を求めてくる夏目さん。
まぁ、勉強はしてたけど・・・


　

・→←第２話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す