JW短編集

一生のライバルと共に 赤×黄 3 ページ18

赤side


「うぬぬ……、まっじで意味わからへん!!こんなん理解出来ひんわ!!」

転校生の淳太をライバル意識してから早3ヶ月。

地獄の定期テストの時期がやってきた。

俺は俺でニコニコ天使ちゃんやし？おまけにイケメンやからモテる。
けど、淳太はイケメンで可愛ええ笑顔に加えて頭ええから、俺より頭1つ分リードしてると思うねん。

やから、俺も負けじと教科書に書かれたようわからん数字と睨めっこ。


「……無理、やめよ」

今回順位が上やった方が相手の言う事聞くって約束で、絶対勝ちたかったんやけどな。


……淳太が好きやから。

気持ち悪がられるかもしれへんし、直接伝える勇気なんか俺には1ミリもあらへん。


「はぁー、ほんっま俺ってヘタレや、」


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『やったー!!俺の勝ちや!!(ﾄﾞﾔ』

順位は、やっぱり淳太が上。
そりゃそうや、俺は勉強してへんしテスト中寝てたし。

「はいはい、おめでとー」

ドヤ顔して喜んでる淳太が可愛ええから、負けても良かったんかな、なんて。


『なぁしげ、』

「…っえ、…な、に、？」

いつもならマガメンって呼んでくるから、不意打ちのしげ呼びにかなり動揺してしまった。

『俺のお願い、聞いてくれるんよね、？』

いつになく真剣な眼差しでそう言ってきた淳太。

「っうん、…もちろん、聞くで。約束、やし」


すると、安心したようにふわっと笑って、

『じゃあ、こっち着いてきて』


優しく俺の手を取り、俺は空き教室へと連れて行かれた。

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