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パソコンをカタカタといじり、ヘッドフォンで音楽を聴く。
……はい、ダメ。サビまでがくどい。
新曲むりです。Aちゃん、曲作れません。
もうむりだ。あたしはダメだ。
煮詰まりすぎてすべてを呪いたい。
「A、東北ロケの話なんだが……」
「ばぁん……」
長髪イケメンの顔が憎い。
ああ、ほんとに。
「……煮詰まってる?」
「……うん」
「新曲できない?」
「うん……」
「……東北ロケついでに、少しリフレッシュしたら?」
「うん」
優しいなぁ、ほんと。
……昔から。優しすぎるくらい。
千に会わないのは、彼なりのけじめだろう。
千に会いたくない、と言った彼の言葉をあたしは尊重した。
だから、万のことは千には話してない。
「紡ちゃんも、もう18歳かぁ……」
「そうだな」
「……5年かぁ……」
「……」
あの日から、もうすぐ、5年か。
想い続けて、もうすぐ、10年か。
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通りすがり - あるさん» コメント、ありがとうございます! 離れないですね(笑) ゲームのイベントでもネタにしてましたし……(笑) (2019年8月11日 7時) (レス) id: d17bf84966 (このIDを非表示/違反報告)
ある(プロフ) - 黒い水頭から離れませんよね! (2019年8月4日 18時) (レス) id: 28bf0a40fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:通りすがり | 作成日時:2019年7月21日 9時