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瞬く間に報された、炎柱煉獄杏寿郎の死。

少年、竈門炭治郎は彼から預かった言伝てを届けるために煉獄家に赴いていた。

一通りAと杏寿郎の弟千寿郎と話を終えた炭治郎は、ふと、口を開いた。


「Aさんは……?」


そう。屋敷にAがいないのだ。
千寿郎は困り眉のまま答えた。

「任務で、いません」

そして続ける。

「姉は葬儀の途中に……任務の途中の様でした。……突然やってきて、棺の兄の顔を見て、微笑みました。……"よくやった。よく炎柱としての役目を果たした。お前が守護った命は無駄にはならない。……本当に、よくやった"。……僕が覚えている限り、姉が兄を褒めたのは初めてでした」

「初めて!?」

「姉は、厳しい人ですから……。……兄を褒めた姉は、"いってくる"とだけ呟いてまた任務に……。それきり、まだ、帰って来てないです」

「そう、なんだ。……お姉さんへの、言伝てがあるんだ。もしかしたら帰って来るかも知れないから、伝えるね」


姉弟で思い合う心は同じなのに、すれ違うのはなんとも悲しい。
しかし、炭治郎は匂いでわかっていた。


Aは、家族を愛している。









『どうか、幸せになってほしい』

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あまね(プロフ) - すきですなきますありがと (9月29日 1時) (レス) @page7 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:どんつき | 作成日時:2020年10月22日 0時

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