検索窓
今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:8,668 hit

序・2 ページ2

煉獄Aは代々炎の呼吸を扱う鬼殺隊の剣士であり炎柱を務めた一族、煉獄家の長女として産まれた。

父によく似た風貌の彼女は、よく母に
「強くありなさい」
と、言われ育った。


父、槇寿郎はAに稽古をつけた。
Aは鬼を殺し、人々を守護ることが己の使命とし、稽古に打ち込んだ。

弟が産まれても、Aは変わらず稽古に打ち込んだ。

しかし、ある日のこと。


「A。鬼殺隊を辞め、花嫁修業をしなさい」


冷酷に父に告げられ、Aは呆気にとられた。

弟が産まれたばかりの時、Aは彼を守護る対象に定めた。

それからはもっと鍛練に励んだ。
やがて弟、杏寿郎も稽古をはじめた。
その頃から父はAにあまり稽古をつけなくなった。

「……父上。Aは、Aは鬼殺の隊士となり、弱きを守護るために今まで……」

利口だったAは、そこで口を閉じた。

「お前は、女だ」

「………………」

「殿方に嫁ぎ、子を成し、幸せに暮らしなさい」

「…………」

「……A?」


納得できなかった。だが、家長の言葉。
Aは反論せず、しかし返事をせず、父を見つめた。

反論はしないが反抗をするといった意思を察した槇寿郎は、なんだかんだ娘に甘かった。


「……入隊試験を、受けなさい。ただし、花嫁修業もすること」

「はい」


ようやく、無表情だった娘は笑顔になった。

1→←序



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (22 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
58人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

あまね(プロフ) - すきですなきますありがと (9月29日 1時) (レス) @page7 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:どんつき | 作成日時:2020年10月22日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。