其之漆 ページ8
──NOside──
甲板には五人の人影がある。
エース、ハルタ、イゾウ…話を聞き、駆けつけたビスタ。
それから角が生え、体格や目付きが変化し、口や手など多数の箇所に血を纏ったグリス。
エースは片手に手錠を着けられてグッタリしていた。
「エース隊長、効き目は如何ですか？いやあ、やっぱり持っておくもんですねぇ」
グリスがニタリと笑い、鍵をちらつかせる。
エースに着けられた手錠は海楼石が入っているもので、悪魔の実の能力者である彼は身体に力が入らず、思うように動けない。
イゾウもハルタも負傷していて、ビスタは辛うじて避けているが息が上がっている。
「いやあ、それにしても今夜は晴れてて月が綺麗ですねぇ。好都合です」
鍵で遊んでいたグリスはそれをポケットにしまうとエースを指差した。
「次はもう、足にしましょう」
パチンと指を鳴らす音が響くとグリスの影がズズズ…と歪な形に動き出す。
「行け」と言い放つと影の中で何かが素早く動き出し、一直線にエースへ向かっていく。
「エース！」
イゾウとハルタよりもエースの近くにいたビスタが走り出すが影に間に合いそうになく、「くそっ…！」と心の中で悪態をついた時…
エースと影の間に斬撃と共に刀が投げ込まれ、影から出て来た何かの一部に刺ささった。
グリスは影を戻し、刀が飛んできた方向を見る。
そこにはマルコとその前方に鞘を持つ女性が立っていた。
「マルコ隊長と、誰ですか？」
「…！」
イゾウは彼女が誰なのか判った。
先程、自分の部屋に寝ていて牢屋に入れたはずの妙な女…何故外に出ているのかと思った。
女性はグリスの問いに答えず、エースの元へ行き刀を抜いた。
「聞いてますか？」
「うるさいなぁ。アンタを倒すためだけに牢屋から出る許しが下りたんだから、さっさと倒されてよ」
「……へえ。侵入者とは女性でしたか」
「女だと何かあんの？」
「いやあ、くふふふふ…」
口角を上げたグリスは口の端から唾液を垂らす。
「いやあ、男性より女性の方が肉が柔らかくて美味しいんですよ」
「クッソ気持ち悪い」
――――――――
ハイ。夢主は鬼に対しては口が悪くなります。
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シンヤ(プロフ) - 続きとても楽しみにしています (2022年11月9日 10時) (
レス) @page31 id: 42d6be6a70 (このIDを非表示/違反報告)
ミチルンルン(プロフ) - 結構好きかも、更新楽しみに待ってます！ (2022年6月10日 21時) (レス) @page31 id: 107ef6d634 (このIDを非表示/違反報告)
狐 - 凄く面白いと思いました。これからも頑張ってください！応援してます！ (2020年10月25日 1時) (レス) id: 0f94a784a5 (このIDを非表示/違反報告)
寿 ライラ(プロフ) - 凄い面白いです！！続き楽しみです！！更新頑張って下さい！！待ってます！！ (2020年10月24日 0時) (レス) id: 3d43c01a40 (このIDを非表示/違反報告)
春葵(プロフ) - シンアさん» ありがとうございます。更新頑張ります。 (2020年9月21日 18時) (レス) id: b1ab373c3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春葵 | 作成日時：2020年9月7日 19時
