其之拾弐 ページ13
──夢主side──
フウウウゥゥゥ…
何でだろう…何で私はこんな呼吸の仕方を知っているんだろう。
いつもは水の呼吸を使っていて、それだけでも滑らかに早く動けた。
でもこの呼吸に変えるともっと身体が軽くなるような気がして、全身の神経に意識が行き届く感じがする。
グリスの攻撃も全部見える、受け止められる。
攻撃が少なくなってきた…今が近付くチャンスだ。
地面を強く蹴ってグリスに真っ直ぐ向かう。
勿論グリスは反応して構えをとろうとしている。
グリスがそうこうしいる瞬間にグリスが操作している影を蹴って上へ飛んだ。
そのまま後ろに回り距離を詰める。
こっちに振り向いて攻撃される前にやらなきゃ!
刀を両手で構えて野球のバットを振るみたいに横から振って斬りかかった。
ガッッ!!
!やっぱり堅い!クソ!折角此処まで距離を詰めたのに!
何か、何か方法は…!
フウウウゥゥゥ…
無意識にまたあの呼吸が出て、今度は身体も動いた。
もう一度刀を構えて呼吸しながら首に斬りかかる。
氷の呼吸 壱ノ型・氷華
「グアアアアアア!!!首がッ!!」
斬れなかったけどグリスの首が凍っていく。
凍った個所には花のような模様が浮かんでいた。
グリスが鋭い爪を私に突き刺そうとしたから急いで距離をとった。
え?ちょっと待って…何で技まで分かるの?
知らない呼吸のはずなのに…
「クソ!クソ!クソ!!」
短気になったグリスが自ら走って距離を詰めてきた。
どうしよう…凍らせた首をどうやって斬ろう。
何か、何か強い攻撃をして凍った部分を壊さなきゃ…
何か他に技、他の、強いやつ…!
走ってくるグリスに向かって地面を蹴った。
そして彼との距離が縮まった瞬間、刀を首目掛けて突き出す。
氷の呼吸 肆ノ型・氷柱
ただの強い突きだけど、その威力はかなりあるみたいでグリスの首が砕けて頭が吹っ飛んだ。
吹っ飛んだ頭はイゾウとハルタから2mくらい離れたところに落ちた。
身体は私への攻撃をしながら前方に倒れて、直ぐに対応できなかった私はグリスの爪で脇腹を負傷した。
痛いな畜生め…!
グリスの身体は床に倒れてもう動く気配はない。
終わったようだ…頭はまだ動いてるみたいだけど。
そっちに向かって足を進めていくとグリスがこっちを向いて口を開いた。
「クッソオオオオオ!!女!!よくも!!」
「まだ意識あるのね…イテテ…あー結構痛い、アンタの最後の攻撃」
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シンヤ(プロフ) - 続きとても楽しみにしています (2022年11月9日 10時) (レス) @page31 id: 42d6be6a70 (このIDを非表示/違反報告)
ミチルンルン(プロフ) - 結構好きかも、更新楽しみに待ってます! (2022年6月10日 21時) (レス) @page31 id: 107ef6d634 (このIDを非表示/違反報告)
狐 - 凄く面白いと思いました。これからも頑張ってください!応援してます! (2020年10月25日 1時) (レス) id: 0f94a784a5 (このIDを非表示/違反報告)
寿 ライラ(プロフ) - 凄い面白いです!!続き楽しみです!!更新頑張って下さい!!待ってます!! (2020年10月24日 0時) (レス) id: 3d43c01a40 (このIDを非表示/違反報告)
春葵(プロフ) - シンアさん» ありがとうございます。更新頑張ります。 (2020年9月21日 18時) (レス) id: b1ab373c3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:春葵 | 作成日時:2020年9月7日 19時