其之拾壱 ページ12
──イゾウside──
「グウ…！アアアアアア！！」
跪いたグリスの左手は一瞬で凍って砕けた。
切り口も凍っているから血が出てねぇ。
あの女は一瞬でハルタとグリスの影の前に移動した。
しかも移動したと同時にグリスの影の左手を切り落とした。
そんなことを一瞬でやっちまうなんて、何なんだアイツは。
グリスが苦しんでいる間に呆然としているハルタを抱きかかえて俺のとこまで来た。
「あー危なかった。大丈夫ですか？」
呑気にハルタの肩をポンポン叩いて話し掛ける女。
「あ…ああ…」
漸く我に返ったハルタが頷くと「良かった」と笑った。
「もう少しで攻略出来そうだからちょっと任せてくれませんか？皆さんには被害を出さないようにします」
何言ってんだこの女。
「一人でやるつもりか？やめとけ」
「怪我人は黙っててください。その怪我じゃ思うように動けないでしょ？」
舐めやがって…この女。
確かにハルタは足をやられて動くのも辛いだろう。
俺も腹に食らってるが、浅いからまだ動ける。
「俺もやる。アイツは俺の部下だ」
「いいから、休んでください。私もまだこの身体に慣れてないから近くにいられると困ります。だから座っててください」
「ああ！？」
あれで戦い慣れしてねぇだと！？
明らかに慣れてねぇ動きじゃねぇだろうが！
「もういいや。時間の無駄。さっさとやりましょう」
「オイ！コラ待て！っ…！」
叫ぶと腹に響いて痛ェ…クソ！
「おのれ、女…」
グリスが立ち上がって周りの影が歪み始める。
女は立ち上がって刀を構えた。
フウウウゥゥゥ…
何だ…？呼吸…？
女の空気も急に冷たい空気に変わったような…
「殺す！！喰ってやる！！」
グリスの影が幾つもの三日月形の刃を飛ばしてきた。
女はそれを軽々と受け止めていく。
何だ…さっきよりも落ち着いてるように見える。
攻撃が止んで来た頃、女は地面を強く蹴ってグリスに向かっていった。
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シンヤ(プロフ) - 続きとても楽しみにしています (2022年11月9日 10時) (
レス) @page31 id: 42d6be6a70 (このIDを非表示/違反報告)
ミチルンルン(プロフ) - 結構好きかも、更新楽しみに待ってます！ (2022年6月10日 21時) (レス) @page31 id: 107ef6d634 (このIDを非表示/違反報告)
狐 - 凄く面白いと思いました。これからも頑張ってください！応援してます！ (2020年10月25日 1時) (レス) id: 0f94a784a5 (このIDを非表示/違反報告)
寿 ライラ(プロフ) - 凄い面白いです！！続き楽しみです！！更新頑張って下さい！！待ってます！！ (2020年10月24日 0時) (レス) id: 3d43c01a40 (このIDを非表示/違反報告)
春葵(プロフ) - シンアさん» ありがとうございます。更新頑張ります。 (2020年9月21日 18時) (レス) id: b1ab373c3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春葵 | 作成日時：2020年9月7日 19時
