其之弐拾肆 ページ27
――夢主side――
集会って何だろう?
何のことだか分からないけど船に慣れてないので大人しくついて行く。
やがて目的の部屋の前まで来た。
扉が大きくて、かなりの高さまである。
一体どんな人なのかしら…緊張してきちゃった。
ドキドキしながら開かれた扉の向こうへ。
既に人が集まってる。
一人や二人じゃない…十人以上。
この中で挨拶するの…?
「親父、連れて来たよい」
親父…!?船長さん!?
周りキョロキョロしながら歩いてたから前をあんまり見てなかったから前方の船長さんに気付かなかった。
というか…大きくないですか…?
大き過ぎないですか…?
見上げてもまだ大きいくらいで、鬼でもこんな大柄な体型の人はいなかった。
2丈はありそうかも…?
(※1丈で約3m/2丈=約6m)
「おう。待ってたぞ小娘」
「は、はい…!あ、あ挨拶が遅れてすみません!」
圧がすごい…!
御館様は優しくて物静かだけど、凛とした空気があった。
でもこの船長さんはとにかく存在感とその迫力がすごい。
まるで何かをまとっているみたい。
「グラララ!そんなに畏まらなくていいぜ。事情は聞いてる」
空気が変わった。グリスの件か。
「息子たちが世話になったな。恩に着る」
「……いえ。今回はグリスもまだ正気が残っていたので」
そう…彼はまだ良い方だ。
彼なんかよりもっともっと酷い奴はわんさかいる。
「小娘、名は?」
「Aです」
「A。お前ェ、何処から来たか分からねぇらしいな」
「ええっと、まあ…」
マルコさんたちに訊いてみたけど、東京という場所も日本という国すら知らなかった。
地図も見せてもらったけど、英字が読めなくて…
でもやっぱり、日本という名前は載ってなかったそうだ。
「お前ェが良ければだが、何か分かるまでこの船にいたらいい」
「!え…!」
「ただどっかの島に降りただけじゃ後が困るだろ。船にいたんなら何か意味があるかもしれねぇしな」
そうか…船にいた意味なんて考えたことなかった。
良いのだろうか…甘えてしまって良いのだろうか。
得体の知れない私が…迷惑にならないだろうか。
「迷う必要なんざねぇ」
「……!」
「A、俺の娘になれ」
良い匂いがする…太陽のような優しい匂い。
「はい」
迷いはなくなった。
ついて行こう、この人に。
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シンヤ(プロフ) - 続きとても楽しみにしています (2022年11月9日 10時) (レス) @page31 id: 42d6be6a70 (このIDを非表示/違反報告)
ミチルンルン(プロフ) - 結構好きかも、更新楽しみに待ってます! (2022年6月10日 21時) (レス) @page31 id: 107ef6d634 (このIDを非表示/違反報告)
狐 - 凄く面白いと思いました。これからも頑張ってください!応援してます! (2020年10月25日 1時) (レス) id: 0f94a784a5 (このIDを非表示/違反報告)
寿 ライラ(プロフ) - 凄い面白いです!!続き楽しみです!!更新頑張って下さい!!待ってます!! (2020年10月24日 0時) (レス) id: 3d43c01a40 (このIDを非表示/違反報告)
春葵(プロフ) - シンアさん» ありがとうございます。更新頑張ります。 (2020年9月21日 18時) (レス) id: b1ab373c3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:春葵 | 作成日時:2020年9月7日 19時