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Step8 ページ9

『それで、霞先輩の紅茶すごい美味しいんですよ!』

「やだ、そんなことないよ!」

「へぇ」


閉店時間に霞先輩、青樹先輩、私の三人でお喋り中。

勿論、目当ては応援のため!


『そうだ霞先輩!青樹先輩にも飲ませてあげましょ!水筒貸して!』

「え?いいけど…」

『ありがとう!先輩、飲んで飲んで!』

「あぁもう、分かったから無理強いすんな!」

先輩が上を向いてお酒呑む時みたいに豪快に飲むと、先輩の首があらわになった。

先輩、ちゃんと喉仏あったんだ…


「んっ…っはい、ありがと霞。んまかった」

「ホント!?よかったぁ」


(ふふふ…)


『先輩達、なんか夫婦みたい。間接キスしちゃったね』

「ちょっ、この子何言って…!」

「あ、店長がお呼びだわ。行ってくる」

『あ、いってらっしゃーい』


青樹先輩が去って、霞先輩と二人きり。すると、霞先輩が意を決したように口を開いた。


「……私、告白するんだ」

『え!いつですか!?』

「……今日」

『きょ…っ!?すごい、頑張って下さい!』

「……ありがとう」

『…?』


弱々しく微笑む霞先輩。どうしたんだろ?美人な顔には似合わない笑顔。


『先輩!そんな弱々しくてどうするんですか!先輩ならできる。頑張れ!』

「…敬語使わない後輩、か。」

『あっ!すみませっ…』

「前代未聞ね…。ありがとう、このあと店の外に来るように呼び出してあるの。そろそろ行くね」

『はいっ!』


霞先輩の後ろ姿を見送っていると、霞先輩が不意にこっちを振り返った。


「Aちゃんが入ってくれて良かった。本当にありがと」

『…?』


そう小さく、でもはっきりと告げると、店の外に出ていった。

歳上の先輩なのに、歳上に見えなかった瞬間だった。

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作品ジャンル:恋愛
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七海 - 七海って呼んで☆私、敬語苦wwじゃあ、私もあんりで!ありがと〜! (2020年4月20日 22時) (レス) id: cc0b3d41a2 (このIDを非表示/違反報告)
あんり - ろのさん» 夢主ちゃん可愛く出来てますか!?よかったぁ……確かに現実でこんな子、なかなかいませんもんね!(笑) (2020年4月20日 20時) (レス) id: 7624e9c568 (このIDを非表示/違反報告)
あんり - 七海さん» 七海!でいいんですか!?タメも!?やったぁー!そうします!私のこともあんりって呼んでくれると嬉しい!ありがとう! (2020年4月20日 20時) (レス) id: 7624e9c568 (このIDを非表示/違反報告)
ろの - あんりさん» 主人公ちゃんかわいいですよ!現実にこんなかわいい子いたら付き合いたい(←by女) (2020年4月20日 11時) (レス) id: 5062ea37bc (このIDを非表示/違反報告)
七海 - あと、私の事、七海って呼んでくれていいですよ!あと、タメでいいです!その方が話しやすいだろうしww (2020年4月20日 0時) (レス) id: cc0b3d41a2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あんり | 作成日時:2020年3月6日 15時

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