バイト先の教育係【ころん】

Ｓｔｅｐ12 ページ13

“『僕の彼女奪おうとした人』”



(なんて最低な野郎なの！？さとみ！！絶対一緒に仕事したくない！)



って思ってたのに




「食器洗い手伝いますよ」

『…！』


隣に並んで手伝い始めるさとみ。



「栗原さんて、美人ですよ…」

『いやだ』

「……は？」


ポロッと溢れた本音。
いいや、この際言ってやろ



『嫌だ、ムカつく。何でアンタの方が仕事多いのよ！後から入ってきた分際のくせに！』



驚いた顔のさとみ。
でも、なんだか肩を揺らしている。



『……ちょ、は…』

「クックックッ…はぁああ！あっはは！」

『なっ、何笑ってんの！？』

「いや、だって…！俺と話しただけで惚れるバカな女とばっか会ってきたから…コイツもそうだろって思っていつも通り話し掛けたんだよ。そしたら……くっ…予想外の反応するから」

『…どんな反応予想したの』



ムカつくけど気になる。



「俺に惚れてほしいがために、媚び売ってくるかと思ってさ」


(なっ！！)


『そんな不純な女じゃないし！』

「不純かどうかは知らんけど、おま、面白いな！お前なんか好きだなぁ」



(お前に好かれても嬉しくないし！)



『私は嫌い。青樹先輩の方が好き』

「あおき…？」

「僕がなんだって？」



噂をすれば！

『青樹先輩！！』

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