71.藤丸立馨 ページ29
さっきまでの不安なんて嘘のようだ。
そうだ、今までだってこうやってみんなが居たから立ち上がって何度でも戦えた。
今回も同じ事だ。
「レフ教授…いや、レフ・ライノール！貴方がまた私達の前に現れ、世界を壊そうと言うなら…敵になると言うなら私達は何度だって立ち塞がってやる！！」
そう私が叫ぶとレフはにやりと笑った。
それを見たマシュ、セイバー、アーチャーは私を守るように構える。
「相変わらずだな、藤丸立香。あの時のようになるとは思わぬ事だ。立ち塞がる？何を言っている、そんな物とっくの前から
＿＿＿＿＿壊しているに決まっている」
何を…！？
ぶわりと黒いモヤが現れた。
そしてその中から出て来たのは……
「……ぇ…」
黒い癖のある短い髪、光のない青い瞳。平均的な身長と体。
青年は一瞬私を捉えるが、表情を変えずそこに立って居た。
「そう！彼こそがお前に勝る真のマスター、藤丸
「……」
似ていた。
同一人物だと断言出来る程に、彼は似ていた。
私がまだ幼かった頃に行方不明となった
『姉さん！』
私の双子の弟に＿＿＿＿＿_。
「あの人は…」
「……そ…なんだ…」
「先輩…？」
「リツカ？どうし…」
音が、声が、何も聞こえない。
今あるのは怒りと憎しみと言う感情だけだ。
「…お前か！？あの日、立馨を攫ったのは！！？」
「ふ…、そうだと言ったら？」
怒りでどうにかなってしまいそうだ。
冷静にしようと何度も何度も試みても、私の中で渦巻く黒い渦は治らない。
ギリと奥歯を噛み締めて、握っている手に力を入れる。
「あの日は私は運が良かった。面倒なお前の両親も敵捕獲の為家を空けていた。そして、お前達“双子”は約束を守らず、二人だけで外に出た！これは好機としか言いようがないではないか！」
「えっ！？」
「「双子！？」」
「あの男の人と立香ちゃんが…！？」
驚愕の声が上がる。
そう、今あそこにいるのは紛れも無いあの日消えた私の弟、立馨だ。双子の私が間違えるはずなんてない。
だが、それよりも私を苛立たせるのは
＿＿＿＿立馨の表情が失っている事。
あの天真爛漫で明るくていつも笑顔だった立馨は、今どこにもいない。
立馨の瞳には、何も写っていなかった。
＊＊＊
ネタバレと言うか、わかってる方もいると思いますが、立馨の見た目その他諸々はぐだ男です。
そこだけご了承下さい。
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爆走する点P(プロフ) - 最ッ高です...！ (1月29日 1時) (
レス) @page43 id: 4d9e29c5d6 (このIDを非表示/違反報告)
りんご飴(プロフ) - 好きすぎる！(๑ ˊ͈ ᐞ ˋ͈ )ƅ̋更新楽しみに待ってます！応援してます！(*^^*) (2022年1月3日 4時) (レス) @page43 id: 0ea8b0dbfd (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - 暁さん» 更新が大変遅れてしまって申し訳ないです！！好きだなんてそんな…嬉しいです^ ^ 今後とも応援お願いします！！ (2020年1月1日 16時) (レス) id: f3e12664ea (このIDを非表示/違反報告)
暁(プロフ) - とっても面白くて好きです！！更新楽しみに待ってます！！！！ (2019年10月22日 4時) (レス) id: 8f6d532d35 (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - masyu0816さん» 面白いですか！？本当ですか！？超嬉しいです！気紛れ亀更新ですが、応援の程よろしくお願いします！ (2019年9月15日 11時) (レス) id: f3e12664ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サヒア | 作成日時：2018年5月14日 17時
