06.頑張れ ページ7
あのヘドロ事件から数日が経とうしていた。
あの後、何か取材やらテレビやらで色々忙しかった。
あれを止めるなんて凄いよ！とか是非うちの事務所に！とかって、私まだ受験生の15歳です。
更に気になることがあると言えば、出久が最近おかしい…というよりは何かを凄く頑張っている感じがした。
朝はいないし、学校では授業中に寝そうになっているし、放課後は一緒に帰らなくなった。
絶対何かやっているのは確かなんだけど…。
見守っていたい気持ちの方が勝っているのも事実。
「立香ちゃん、ごめん！今日も先に帰るね！」
「おけ、頑張ってね」
「うん！…って、ええ！？ぼ、僕が何してるか知ってるの！？」
「や、知らないけど、出久が何かを一生懸命に頑張ってることは見てればわかるよ」
いつものひ弱な雰囲気が消えているのがわかるもん。私を舐めないでよね！
と、言いながら笑うと、彼もにっこりと笑い返す。
「…うん、ありがとう立香ちゃん。今まで僕がヒーローになる事を諦めないでいられたのは全部立香ちゃんのお陰なんだ」
「へ？そうなの？」
「うん！だから…、その、さ…僕……」
両腕でくねくねと赤くなった顔を隠しながら、何かを伝えようとしている出久。
私はその続きをじっと待つ。
「…〜〜〜〜っ！！ぼ、僕！立香ちゃんの…と、とと隣に立てるように頑張るから！！」
「！」
じゃ、じゃあね！と言うと背中を向け、出久は走り出した。
…一丁前に男前になっちゃって。
うん、そう言うのは嫌いじゃない。寧ろ好きだ。
頑張って、出久！
「…って私も勉強やらないとやばいんだった！」
「急にうっせえんだよ！クソアマが！！」
「あら、かっちゃんじゃないですか。いたの」
「かっちゃん言うな！！さっきからいたわボケェ！！」
相変わらず口が悪い。
いつからこうなってしまったのやら。
あ、そう言えば勝己って頭いいよね。雄英高校A判定って言ってたし。
「ねね、勝己。私に勉強教えてよ」
「ああ？んで俺がてめェに教えなきゃいけねんだ、あ"？」
「だって勝己、頭いいじゃん？ほら、私文系人間だからさ、理系が点でダメなわけ。そこで頭のいい勝己に教えて貰ったら絶対行けると思って！受かったら何かしてあげるからさ、ね？お願いします！」
こう言えば大抵の男はOKしてくれる、と私はカルデアで学びました。
勝己はやや間を空けて、舌打ちをひとつ。
これは勝己流のOKの印。
「流石勝己！」
「てっめ抱き着くんじゃねえ！！」
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セブ推し(プロフ) - サヒアさん» ありがとうございました！ (2018年6月11日 16時) (
レス) id: f4753b0a53 (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - セブ推しさん» 藤丸(ふじまる)、立香(りつか)って読みます。説明なくてごめんなさいm(_ _)m (2018年6月10日 23時) (レス) id: c08842489f (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - 珈琲さん» 本当ですね、アホですね私。教えて下さりありがとうございます！最高…！？う、嬉しいです！頑張ります！！ (2018年6月10日 23時) (レス) id: c08842489f (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - 撫菜兎さん» 完結出来るよう頑張ります！！ (2018年6月10日 23時) (レス) id: c08842489f (このIDを非表示/違反報告)
セブ推し(プロフ) - すみません，質問なんですが主人公の名前はなんと読むのですか？教えて下さい((｡´･ω･)｡´_ _))ﾍﾟｺﾘ (2018年6月10日 17時) (レス) id: f4753b0a53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サヒア | 作成日時：2018年2月16日 23時
