28.訓練開始 ページ30
出久チームと勝己チームはセッティングの為移動。残った私達は地下のモニタールームで訓練を見ることになった。声は聞こえない。
お、始まった…て勝己まさかの奇襲！？よく避けたな出久。
「爆豪ズッケぇ！奇襲なんて男らしくねえ！」
「奇襲も戦略！彼らは今、実戦の最中なんだぜ！」
そして、次の勝己の行動を予測していたのか、出久は振り上げられた右腕を避け、そのまま背負い投げをかます。
出久やるじゃん！
…う〜む、やっぱり会話が気になる……
「ほらよ」
「あ、ども…ってクー！？しかもこれ…」
「面白えことやってんじゃねえか。…気になるんだろ？あいつらが」
「…うん、ありがと」
いつ来たのか分からないが、クーが後ろに立っていた。そして手渡されたのはモニター内の声が聞こえる小型無線機。
クーに感謝して私はそれを耳にはめると二人の会話が聞こえた。
《かっちゃん、僕は…“『頑張れ！』って感じのデク”だ！！》
「！」
「へえ？中々いい顔すんじゃねえか、あの坊主」
そして案の定キレた勝己。怖がりながら立ち向かう出久の姿が気に入らないのだろう。あの時からそうだった。
あの二人は幼馴染でいて、全く正反対の存在だった。けど、やっぱ似てるとこは似てるんだよね〜、あの二人。
「すげえなあいつ！個性使わずに渡り合ってるぞ！入試1位と！」
元々咄嗟の判断能力は優れてたしね、出久。
勝己の個性についてもあのノートとかにまとめてたし。
すると出久は勝己と対峙するのを一時中断し、その場を離れた。
その時に勝己がかけた言葉。
《俺を…騙してたんだろォ！？楽しかったかずっとぉ！！あ！？随分と派手な個性じゃねぇか！？
使って来いや…俺の方が上だからよぉ！！》
「勝己…」
「ありゃあ自尊心の塊だな、肥大化し過ぎだ」
「……」
私も個性の事、ずっと話せてなかった。私も騙していた内に入るのだろう。私に対しても怒りを露わにしてもいいはずだ。
なのに、何で私には怒らないで、あんな約束をしたの？あんな約束だけで、満足したの？
…本当によかったのかな。
昔からそうだ。
怒りはするけど、そこまでじゃないいつも通り。だけど、毎回言い聞かせるような口約束をしてくる。
『隠すな』『話せ』
そして『行くな』の３つ。
もしかして、勝己が一番辛いのかもしれない。
幼馴染の私と出久に隠し事をされて、騙されて……
「…この二人をこんな関係に変えてしまったのは私のせい、なのかな…」
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セブ推し(プロフ) - サヒアさん» ありがとうございました！ (2018年6月11日 16時) (
レス) id: f4753b0a53 (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - セブ推しさん» 藤丸(ふじまる)、立香(りつか)って読みます。説明なくてごめんなさいm(_ _)m (2018年6月10日 23時) (レス) id: c08842489f (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - 珈琲さん» 本当ですね、アホですね私。教えて下さりありがとうございます！最高…！？う、嬉しいです！頑張ります！！ (2018年6月10日 23時) (レス) id: c08842489f (このIDを非表示/違反報告)
サヒア(プロフ) - 撫菜兎さん» 完結出来るよう頑張ります！！ (2018年6月10日 23時) (レス) id: c08842489f (このIDを非表示/違反報告)
セブ推し(プロフ) - すみません，質問なんですが主人公の名前はなんと読むのですか？教えて下さい((｡´･ω･)｡´_ _))ﾍﾟｺﾘ (2018年6月10日 17時) (レス) id: f4753b0a53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サヒア | 作成日時：2018年2月16日 23時
