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2話 ページ2

久しく会っていないかつてのお仲間さん。私にとって一番大切な、家族に匹敵するほどかけがえのない彼らにすら、職業柄連絡を取れずにいた。


でも、やっぱりどうしても会いたくて。上層部に掛け合ってみれば、案外簡単に出た許しに驚きを隠せなかった。


今考えてみれば、きっと上はあの事を知っているからだろう。あの世界を揺るがしたあの事件の真実を。


ほんの数年前。私たちがただの中学生だった頃。月が爆破されると言う前代未聞の事件が起きた。


そして、突如国からこの、“来年の3月には地球を爆破させる”と宣言した超生物を殺せと頼まれた私達EndのE組。


何でもこの黄色いタコのようなこの超生物が言い出しっぺのようで。こんなとこの担任をしたいだなんてほんとかわってる先生だったわ。


その日から、私達は“ただの落ちこぼれ”から“超生物を殺すためのアサシン”へとなり変わった。


最終的に彼は死んだ。私達、生徒の手によって。


そう、私達が殺したの。


まあ、そんなこと公表するわけにもいかず、全て政府の手柄になった訳だけど。

でも、本当は…。欲をいってしまえば、彼には生きていてほしかった。先生としてずっと私達を見守っていてほしかった。


彼は、世間で言われているような非道な人じゃない。いつだって生徒に寄り添って親身になってくれた、私たちにとってかけがえのない大切な先生だ。


『…だめねぇ、やっぱり』


あのときのことを思い出すとどうも涙がこぼれそうになる。


きっと私は前に進めていないの。


先生の死を受け入れられない。まだ面影を探してる。


せっかく先生が背中を押してくれたのに、こんなところで足踏みしてちゃ笑われちゃうわ。


『…よしっ!』


思わずこぼれそうになるため息も、全部全部飲み込んで。パチンッと自分に渇を入れた。


力を入れすぎてヒリヒリする頬もこの際無視よ。


だって今日は、何年かぶりの再開ですもの。遅刻なんてしたくないわ。


ほんと、何年ぶりかしら…。思わずこぼれた笑みはきっと彼らが大好きな証拠。


『お疲れ様』


部下に声をかけ足早に職場を去った。後ろから何やら叫び声が聞こえるのに気づかないふりをして。



..

「今日も女神だな黒咲さん」


「それな。今日もまじかわいい」


「…なんかさ、いつもよりおしゃれしててかわいさ倍増してたのってさ…」


「…うそだぁぁぁあ!!!!」


「俺らの女神がッ!!女神がッ!!!」




___デートだったりしてな

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作者名:rainy x他1人 | 作成日時:2019年1月13日 2時

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