44話。 ページ45
きりやんside
Aが、全然見つからない。
俺は、いわゆるハッカーってやつで、情報入手には長けている方だ。シャークんもそう。
なのに、なのに、なんで見つからないんだ...！
子供たちは学校に一応行っているが、早退することが多い。俺やシャークんはほぼ一日中あいつを探している。
あいつにつけていたGPSも、携帯の位置情報も
...盗聴器も、反応しない。
kr「くそ、犯人に壊されたか...？」
ひたすら車で移動して、ひたすら聞き込みをする。
ニュースにもなって、大事になってきた。
「頑張って」やら「見つかるといいね」だの、
そんな言葉は今要らない。
俺に必要なのはあいつだけ。
...それは、子供たちもだろう。
何してんだよ、A...。
あの子たちを不安にさせるの、お前が一番嫌なことだろ。
だから、はやく、俺に、俺たちに、
声聞かせてよ...。
Br「きりやん、手がかりは？」
kr「...無い。」
子供たちも、もう壊れてしまいそうだった。
目は腫れているし、声も枯れ気味だ。
kn「っ、どこ、どこにいるのぉっ、
A、置いてかないでよっ！！」
sm「...もう無理。前向きに考えらんない。」
Br「あ゛ぁ...っ」
Na「...俺ももう耐えらんない。
もう、無理、無理、無理だよぉ゛っ...。」
なぁ、どうしたらいいんだよ。
sh「...」
シャークんと俺は、何も出来ずにただ子供たちの傍に立っているだけ。
そんなんじゃ、そんなんじゃダメなのになぁ。
目の前が真っ暗になるって、こういう状況のこと言うのかな。
絶望感が高まっているこの状況で、希望なんて見い出せる訳もなくて。
kr「...え」
けど
俺のスマホから聞こえる微かな音に、Aの声が含まれていて。
シャークんも気付いたようだ。
俺らはすぐにそれの音を大きくして、子供たちに聞かせる。
"『僕、大事な子供がいるの。
大切な親友も。
あなたといる時間なんて無いんだから、早く...。』"
話している最中だろうか。
でも、大きく聞こえるのはAよりも犯人の声。
"「あ、聞こえる〜？
この通り、生きてるから頑張って探しに来てよ〜。
...それまで生きてるといいね」"
そこでまた途絶えてしまった。
それで、消えてしまった心の炎がまた小さく燃えた。
kr「...見つからないなら、見つかるまで探し続ければいいの。」
sh「生きてれば、希望を信じてれば、
きっと。」
微かな希望でも、賭けてしまえ。
それが闇の中でも。
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aru。(プロフ) - ソウル・ハートさん» 神作だなんて、自分には勿体ない言葉…でもとても嬉しいです！ありがとうございます！ (2023年4月6日 8時) (
レス) id: 59b356ef29 (このIDを非表示/違反報告)
ソウル・ハート - 頑張ってください！ (2023年4月5日 17時) (レス) id: de10e37100 (このIDを非表示/違反報告)
ソウル・ハート - いわゆる神作ですね後なんかどう書けばいいのかわかんなくて敬語になっちゃいました。 (2023年4月5日 17時) (レス) id: de10e37100 (このIDを非表示/違反報告)
ソウル・ハート - みんな幸せに慣れてよかったとゆう安心が凄いです。初コメ失礼しました。 (2023年4月5日 17時) (レス) id: de10e37100 (このIDを非表示/違反報告)
aru。(プロフ) - 白緑の花さん» ありがとうございます、書ききれて自分もとても嬉しいです！ (2023年3月7日 19時) (レス) id: 59b356ef29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：aru。 | 作成日時：2023年2月7日 23時
