想いは鋼の如く［黒死牟夢主］ ページ20
鬼殺隊の隊服を着て、愛刀に右腕を携える。
形見の黄色い羽織がバタバタと靡き、本能が逃げるように警告する。
「……Aか……」
ああ、愛しい声だ。
六つの瞳があたしを捉える。あたしが恋した瞳だ。
「……約束、わかってるな」
「無論……。……A……鬼に……ならないか……」
「ならねぇよ！ バァカ！」
『水の呼吸 壱ノ型 水面斬り』
『月の呼吸 壱ノ型 闇月・宵の宮』
「！」
避けきれない！
……春ちゃんの羽織が切れた。
……呼吸。……月の、呼吸。
……加減したな……。
加減したな！！！！！
「……貴様…………それでも武に生きる者か！！ 加減するなど侮辱に他ならないと知っていて加減したのか！！ 恥を知れ！！！」
女だからか！
貴様より弱いからか！
想い合い愛し合ったからか！
「あたしが愛した者はそんな恥知らずだったのか！！！！」
「……お前を……殺したくは……ない……」
ビキビキと怒りが沸き起こる。
あたしが恋したのはこんな男だったのか！
「……なら、あたしが他の鬼に殺され、食われてもいいんだな。 あたしは構わんぞ！ 人である前に！ 鬼である前に！ 剣士を侮辱する者よりもマシだ！！」
啖呵を切ると、顎掴まれ背に木を押し付けられた。
どうやら他人にやるくらいなら……の精神らしい。
「……私が……悪かった……」
「……黒死牟。……あたしは、剣士として死にたいんだ。……だから、死合おう。どちらかが尽きるまで」
黒死牟は手を離し、間合いを作った。
あたしは呼吸を整え、右手で刀をしっかり握った。
……あたしは死ぬ。
黒死牟に殺されるか、今からやる呼吸が原因か。
わからない。
けど、死ぬ。
『水の呼吸 終ノ型』
『花の呼吸 始ノ型』
水の呼吸と、それから派生した花の呼吸。
派生しただけで別の呼吸だから、水の呼吸から花の呼吸に変える時の負担はわりと大きい。
『清清流転・水蓮華』
水の呼吸の終にして、花の呼吸の始。
これで、戦闘中は負担を気にせず戦える。
誇り高く、散ってやる。
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曼珠沙華 - 脱ニート 改さん» ありがとうございます！ 頑張ります！ (2019年8月26日 7時) (
レス) id: d17bf84966 (このIDを非表示/違反報告)
脱ニート 改(プロフ) - 黒死牟好きなのでありがたいです、頑張ってください！ (2019年8月25日 12時) (レス) id: 7c3587721d (このIDを非表示/違反報告)
曼珠沙華 - 文さん» コメント、ありがとうございます。私も黒死牟が大好きなので……。 応援、ありがとうございますm(__)m (2019年8月18日 12時) (レス) id: d17bf84966 (このIDを非表示/違反報告)
文 - わぁ！黒死牟大好きなので、嬉しいです！これからも応援してますね！ (2019年8月18日 5時) (レス) id: 1919d6bd28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：曼珠沙華 | 作成日時：2019年8月18日 2時
