書き散らし寿司

夢とは言えないかもだけど［黒死牟夢主］ ページ2

どうしようもねぇ、クソガキだった。



親はいない。死んだ。鬼に食われた。
だから、一人で生きていた。
誰かに構ってほしくて、寂しくて。
しょうもないことばっかしてきた。


いつの間にか男勝りになっていって、鱗滝という男に連れていかれて、鍛えられた。

「何であんなとこに？」と聞けば、「旅行中だった」とのこと。


選抜試験を突破し、正式に鬼殺隊に入り、水の呼吸を少しいじった。


鬼を殺す度に思う。
女の子になりたいと。

人を守る度に思う。
守れてよかったと。



髪をのばせば、女の子っぽいかな。
髪は、髪だけは綺麗にしよう。

いつの間にか柱になったけど、女の子からは遠ざかったけど。



死ぬ前に、恋をしたい。
いつ死ぬかわからないなら、普通の女の子みたいに、恋をしたい。

そうして、鬼殺隊として。剣士として、誇り高く死んでいきたい。




「さぁて、釣りでもすっかな」


巷で噂の鬼を釣りに。

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