【H×H】ジャポンから来たお姫様は盗賊でした。《２》

５６ コインゲーム ページ23

*









ゴトー「ただ待つのも退屈でしょう」

しばらくして執事の屋敷に着いた私たちは、ゴトーさんを始めとする執事たちに迎えられました。
そこでゴトーさんの提案により、コインゲームをすることに。

「懐かしいな……私が初めて来たときもやりましたよね？」

ゴトー「ええ。サクヤ様はわかると思いますので、わかっても話さぬように」

「わかりました」

答がわかるゲームほど楽しくないものはありませんからね。









……うぅむ。

現状
↓
カナリア人質。
全員外した時点で全員死ぬ。
そうしたらキルアには「先に行った。二度と会えないところに」と伝える。
‖
命懸け

そんな状況で、既にクラピカとレオリオは脱落。片目のゴンだけが残っている。

ゴトー「これで最後だ」

ゴン「待って！」

ゴンがレオリオからナイフを借りる。

「腫れた瞼を……血抜きですか」

ゴン「よしOK。よく見える。どんとこい！」

今度は両目が使える。
ゴトーさんと、その両脇にいる２人の腕が素早く動き、コインが……

ゴトー「さぁ、答は？」

ニッとゴンが笑う。親指を後ろに向けて、

ゴン「後ろのこの人でしょ？」

後ろの執事が手のひらを開くと、コイン。

ゴトー「素晴らしい！！」

執事たちの惜しみ無い称賛の拍手で、肩の力が抜ける。

「すごいなぁ。この歳で」

天才とは、こんな子のことを言うんでしょうね。

呟いた言葉は、ゴトーさんに聞こえたらしく、

ゴトー「キルア様がゴン様と出会えてよかったと思います」

「……それは、同じ天才だから？」

ゴトー「いいえ。ゴン様は光。キルア様の闇を光に変える力の持ち主だからです」

比喩的な言葉で申し訳ありませんが、とゴトーさんが言う。

「わかりますよ。……ところで、キルアはもう来ているでしょう？」

と、言った瞬間。

キルア「ゴン！サクヤ、クラピカ！あと、えーとリオレオ！」

レオリオ「レオリオ！！」

ゴン「キルア！」

ばーんとドアを開き、キルア登場。やっぱりもう来てた。

「大丈夫でしたか？」

キルア「ああ。親父とも話してきた」

そっか、シルバさん。……どういう思惑かは測れませんが。

とにかくこれで、一件落着！





……私はヤバそうですが。(←あれから旅団放置中)




*

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