僕らの曲が異能になりました!?【そらまふ×文豪ストレイドッグス】

ヨコハマ103『そらる』 ページ23

まふまふ視点





“そらるさんは迚強くて迚弱い人です。”








僕の秘密が知られてしまってから、僕はそらるさんに少しずつ心を開いていった。
そらるさんは僕が思っていたより優しい人で、世話焼きな人だった。
何かと困っている人を見つけると、あー…とか云いながらも助けてあげたり手伝ってたり。


そんなそらるさんの秘密を知ったのは、僕のほんの些細な事だった。





ま「そらるさんって、すっごい世話焼きなんですね。優しくて、憧れます…！」


そ「え……うん、優しい…か」







ポリポリと少し頭を掻くそらるさんは、何とも云えないって顔をしていて、僕が疑問に思っていると、まふも教えてくれたから。と教えてくれた。

そこで僕が知ったそらるさんの秘密。





それは、そらるさんが“両親を殺したことがある”と云うこと。








勿論、正当防衛だそうだけど。







そ「俺が大学入る迄、本当に普通の家族だった。父はサラリーマンで母は専業主婦。妹は高校生で、弟は小学生だった…



でも、父親が仕事クビになって癇癪起こして、自暴自棄になって母親、妹、弟を殺したらしい……





俺はその日はバイト行っててしらなかったんだけど…家帰ってきたら電気ついてないし、誰も返事しないしで、変だな〜…って思ってたら、父親に刺されそうになって、





自分の身を守るために俺は、父親の首を絞めたんだ……………」






まるで、一種のドラマの様だった。
でもそれは現実で起こったことで、そらるさんは、正当防衛って云っても殺したのにはかわりない。と自分を責めていた。

桜花の頭を撫でる時、そらるさんの顔が愛しさと苦しさで歪むのは、きっと妹さんと重ねているからだ。と僕は直感で思ったのだった。



そ「人を助けるのは、なんだろう……一種の罪滅ぼしなのかもしれないな……だから、俺は優しく何て無いよ…」









僕は言葉が見付からなかった。
頭の隅から隅まで探しても見付からなかった。







そ「なあ、まふ、」


ま「何ですか？そらるさん」


そ「俺の、俺の側にいてほしい…」








その言葉の真意はよく分からなかった。

でもきっと、そらるさんは寂しいのだろう。




ま「…はい、勿論です」





そらるさんの腕に体を寄せて、小さく小さく返事をした。








大人びているそらるさんが、其のときだけ小さな子供の様に見えた。

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