168 表裏？俺はどっちつかず ページ3
フェイタンは裏。ノブナガは表。
結果は−−
「表だ。フェイタン放してやれ」
フェイタンは思い切り顔をしかめ、それでもゴンを放してくれた。キルアもヒソカから解放される。俺は、そのまま。
「おい、リヒトのことも放せよ」
「ダメだ」
「……キルア、いい。大丈夫」
本来なら拘束から抜け出すのは容易い。しかし、今は無理だ。
「−−で、どうすんのこの2人。まだ鎖野郎のこと聞き出せてないんでしょ？」
「知らねェなら解放してやればいいさ。どうだ？パクノダ」
「来る途中調べてみたけど、2人とも本当に心当たりはないわね」
「パクノダが言うなら間違いないか」
それなら、とマチが俺を見た。
「リヒト。アンタは」
「…………わからない」
「言わないなら、そいつらを殺しても良いけど」
「それはダメだ！」
間違えたんだ、俺は。
ウボォーギンを助けていればよかった。
クラピカを止めればよかった。
ゴンとキルアを止めればよかった。
さっき動揺しなければよかった。
2人をすぐに逃がせばよかった。
ここに来なければよかった。
「リヒトから聞き出そうとしても無駄だよ」
不意にシャルナークが言った。
「みんなもわかってる通り、リヒトには殺すのも傷つけるのも通用しない。……その子ら人質にすれば言うことは聞くかもしれないけど、リスクがでかすぎる」
「リスク？」
「みんな考えが甘いけど、リヒトは『君臨者』と名乗る生き物。その能力は絶大。団長も操るのは無理だと判断した。その根拠は、過去の文献や現在の行動録を見れば明らかだ」
「……シャルナーク」
「別にリヒトを助けるわけじゃないよ。オレたち旅団が扱うには、危険すぎるってこと。それにわざわざ彼らを使わなくてもノストラード組を通じて情報はいくらでも入ってくる。オレ達の標的は鎖野郎だけだ。それ以外は放っとけばいい」
リスクを冒してまでリヒトを拘束するのは愚策、とシャルナークは閉じた。
フィンクスが俺の首を放し、マチは糸を解いた。
「だ、そうだ。よかたな。お家帰れるね」
ゴンとキルアが俺に駆け寄る。ゴンはフェイタンに舌をべーっと出しつつ。
これで誰も死なずに済む−−と息をついた途端、
「いやダメだ。そいつは帰さねェ」
ノブナガがゴンに声をかけた。
「ボウズ。旅団に入れよ」
……む？
「やだ」
だよな。
「オレと組もうぜ」
いやいやいや。
「お前らの仲間になるくらいなら、死んだ方がましだ！」
俺は死なないでほしいけど。
「くくくく、ずいぶん嫌われたなァ」
断られているのにノブナガは笑っている。
169 自棄？俺はどうなってもいいけど→←167 涙？ゴンは
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 345人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
レン(プロフ) - もうほんと大好きです！！！最終更新から2年くらいたってこの作品も見つけたことが悔しいです(´；ω；｀)こんな素晴らしい作品をもっと前に見つけたかった！とにかくいつまでもいつまでも待ってます！少しづつでもほんとに嬉しいので！！！！ (1月28日 21時) (
レス) id: d242f3e9c7 (このIDを非表示/違反報告)
カリフラワー - 好きです！！！とってもおもしろかったです。更新いつまでもまってます。 (12月4日 21時) (レス) @page10 id: f9715fa0cb (このIDを非表示/違反報告)
クラt - 久しぶりに最初から読み直していたら更新されてる！！更新されてから二、三ヶ月経ってますが言わせて下さい！待ってました！そしてこれからも待ってます！！ご自分のペースで頑張ってください！ (2021年9月12日 18時) (レス) id: c696dcbe1f (このIDを非表示/違反報告)
藤原 黎明 - 追伸:地の文もセリフも迷子です……。たまにミスするかもしれませんが、読者様の脳内変換でご容赦ください……！！ (2021年4月5日 17時) (レス) id: f612f32ebf (このIDを非表示/違反報告)
藤原 黎明 - 具体的に更新頻度をお知らせすることはできませんが、時間がある時に少しずつまた書いていきたいと思います。まだ見てくれている方がいれば、……いや本当放置しててすみません！！気長に待ってくれたら幸いです…！ではでは！！ (2021年4月5日 17時) (レス) id: f612f32ebf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：藤原 黎明 | 作成日時：2020年3月2日 12時
