125 俺？謎なのか ページ6
*
【団長side】
「もしかして……そいつって、赤みがかった黒髪で、黒い目の子供？」
広間から、マチの声が聞こえた。赤みがかった黒の髪、黒い目……とは、まさか。
「マチ、その子供を知ってるのか」
「団長？」
思わず尋ねると、マチがきょとんとしてから頷いた。
「その子供と何処で？」
「天空闘技場。この前ヒソカのとこに伝言伝えに行った時に会ったんだよ」
天空闘技場は、この街からは随分遠い場所のはずだが。
「変な子供……だよな」
「うん。時々変なこと言うし、何者？って聞いたら『人間として今は生きていたい』とか」
そこでマチがふっと笑った。仲間内でもなかなか見せない、珍しい表情だ。
「その子供、名前は？」
「リヒト」
……『リヒト』か。
「は？」
「何？」
「どうした、フィン」
フィンクスが首を傾げ、そのままガシガシと髪をかいて、悩みこむ。
「待てよ……同名なんてことあんのか？」
「同名？」
そういえば、フィンクスが『変な奴』についてマチに話していたのか。
「オレが話してたそいつも、リヒトって名前なんだよ」
「それ、本当かい？」
フィンクスから話を聞けば、その『リヒト』も異常な気配を纏う上にフィンクスの本気の攻撃でも死なないらしい。
「……偶然ではなさそうだな」
もしリヒトが念能力者で、その能力が姿を変えることならば可能ではある。しかし何故姿を変える必要があるのか。
「何か企んでいるのか……」
「いや、無い」
呟くと、マチが即座に否定した。
「言い切れるのか？」
「あいつにそんなこと考える脳みそ無いよ。なんていうか……人間としては『ただの子供』っていうか」
「ほう？」
「世間知らずのただの子供で、純真無垢。そのくせ何もかも見透かしているかのようなーー」
世間知らず、なのはわかる。話したのはたったの2回だが、『豚は人間の言葉を話せるのか』と聞いてきたこともそうだし、常識を全く知らないのが見え透いてわかった。
ーーなるほど、興味が湧いた
「あれ、みんな集まってどうしたの？」
「シャル、調べて欲しいことがある。いいか？」
上から降りてきたシャルが、首をかしげる。ナイスタイミングだ。
「えぇー……。オークションの品物とか全部調べてオレ疲れてるんだけどな」
言い方的に、団長命令でも無いでしょ？と呆れたような視線が投げかけられる。
「頼むよ。きっとお前も面白いと思うはずだ」
「もー仕方ないな、何？」
「リヒトという人間について。洗いざらいだ」
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藤原 黎明 - 藍季さん» 藍季さん、優しい言葉をありがとうございます…！はい、無理せず色々のんびりやっていこうと思います！続編も出せましたので、是非に！楽しんでいただけたら嬉しいです(o^^o) (2020年3月2日 12時) (
レス) id: ed76ed8c0c (このIDを非表示/違反報告)
藍季(プロフ) - お身体はもう大丈夫ですか…？無理をせず、健康第一で更新頑張ってくださいね。ずっと応援しています！ (2020年3月2日 12時) (レス) id: 183bdc47fe (このIDを非表示/違反報告)
藤原 黎明 - 神織さん» 神織さん、コメントありがとうございます！お褒め頂いて嬉しくも、更新ナメクジで申し訳ないです(泣) たまに思い出したときにでも覗いて楽しんでくれたら幸いです！ (2020年3月1日 23時) (レス) id: ed76ed8c0c (このIDを非表示/違反報告)
神織 - めっちゃ面白いです！ 何で名作って更新停止されてるの多いんだろ(ﾎﾞｿｯ (2020年2月9日 10時) (レス) id: a6841af2ef (このIDを非表示/違反報告)
藤原 黎明 - 樹-KI-さん» ありがとうございます！すみません、最近誤字りまくってます汗 これからも頑張ります〜！ (2020年1月7日 13時) (レス) id: 2fc4486bb4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藤原 黎明 | 作成日時：2019年6月7日 23時
