【H×H】君臨者の暇つぶし。#４

135 ふたりめ？ぱく……？ ページ17

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【パクノダside】



「かわいい……」



自分でも驚きだけれど、その子を見た瞬間の第一声はそれだった。

「パク？」

「……ん？」

膝をついたマチの前に立っていた少女がこちらを向く。……前から見た顔、人形みたい。

「マチ、この子……は？」

「リヒト。団長が気に入ったっていう子供」

「かわいいから？」

「どうしたのアンタ」

こちらを見た瞳は黒くてくりっとしている。表情はポーカーフェイスに近く、あまり感情を表に出さない感じ。でも子供らしいあどけなさを残す顔立ち。

「その、そのドレスは、マチのお手製？」

「ちょっと暇つぶしに……」

「ゴスロリね、かわいいわ」

「これはゴスロリというの？」

「よく似合ってるわ」

マチはこの子の胸にリボンをつけていたみたい。流石マチ、センスが素敵だわ。

(パク、子供に弱いからな……仕事の時はそんなことないのに)

「おま…………えっと、お姉さんがパクノダ？」

「ええ。もう私のことは聞いていた？」

「面白いことあれば駆けつける陣営」

「……うーん、まぁ、そうかもしれないわ」

「僕はリヒト。よろしく」

「よろしくね、リヒトちゃん」

手を出して握手をすると、リヒトちゃんは表情を緩めてニコッと笑った。急に表情変えるのがギャップのように思えて可愛らしい。

「あー……パク……あのさ、リヒトは男……」

……男！？

「いや、僕に性別はあまり関係無いかなと思うよ。細かい部分は適当に作ってるんだ。今は髪を伸ばしてるから女に見えるだけ」

性別が関係ない？細かい部分は適当？髪を伸ばしてる？

「もしかして、クロロが興味を持ったのはそういうところかしら」

かわいいからでなく。

「そうだね。かわいいはいいから、パク、あんたは落ち着きな」

近年稀に見るかわいさなんだけれど、その不思議なところも知りたいところね……。

「一回いつものに戻るか？」

「いや、できれば大人姿になってもらえるかい？」

「わかった」

マチ、そんなにしなくても私はもう落ち着いてるのよ。たしかにさっきは興奮していたけれど、もう大丈夫なんだけれどね。






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