【番外編】七夕 ページ12
番外編、最近書いてなかったので久しぶりに。
「これでいいのか?」
「わー!すっごくいい!ありがとうリヒト!」
大きな竹を担いで戻ると、ゴンが嬉しそうに叫んだ。
「うおっ、こりゃまたでけーな」
「何処で見つけたんだ?」
クラピカとレオリオが何かを抱えて俺たちの方に来て、おおっと声を上げる。
「あっちの方に生えてた」
「いや何処だよ」
とりあえず指差してみるが、俺も何処なのかよくわかっていない。白黒の大きな動物がいたぞ。ふわふわで可愛かった。
「クラピカ、それは?」
「これは短冊といって、今から竹に飾るんだ」
「む……クリスマスの時より地味じゃないか?何か持ってくるか?」
「いやいや、これでいいんだ」
クリスマスツリーと似ているが、違うらしい。聞けば、短冊に願い事を書いて竹に吊るすと、その願いが叶うとか。
「そもそも七夕というのは、天の川の両脇にある牽牛星と織女星が1年に一度だけ出会えるという日で、星を祀る伝統行事だ。ルーツははるか昔栄えた『チュウゴク』という国にあるらしくーー」
「ぷしゅう」
あ、ゴンが煙を噴いた。俺は前に本で読んだからな。わかるから煙は噴かない。
「……ゴン、とにかく楽しみゃいいんだよ。ほれ、短冊」
「うん!」
「じゃあ俺は腕をふるってご飯を作る」
「私も手伝おう。チョコレートケーキも作るんだったな?」
「ああ。チョコロボものっけてな」
7月7日、七夕ーー実はそれだけじゃない。彦星と織姫が再会するだけじゃない、今日はーー
「……出ろっ!」
「どわっ!?何だよ急に……っ!!」
ドアから外にキルアを押し出し、
「ハッピーバースデーキルア!!」
ゴンが両手を広げて祝福した。
キルアが目を見開き、すげー!と声を上げる。
「七夕の飾りじゃん!朝から何してんのかなーって思ってたら、これ作ってたのか」
「よく知ってるな」
「小さい頃、何回かやったことあってさ。……すげー」
「だろ」
「あ、そっか。オレ誕生日か」
「忘れてたの!?」
むくれたゴンに、わりぃわりぃと言いながらその顔は笑っている。嬉しそうで、よかった。
「さて本日、俺が腕をふるった料理をどうぞ。ジャポンのそうめん。野菜たっぷり。星型に切るのが大変でした」
「おおー!」
途中で挫折して能力で切ったのは内緒だが。
「うまいだろ」
「んん!」
ちゅるもぐしつつ、七夕飾りを見上げる。満点の星空をバックに、ちらりと短冊が揺れた。
書かれた願いはーー
『ずっと一緒にいられますように』
*
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藤原 黎明 - 藍季さん» 藍季さん、優しい言葉をありがとうございます…!はい、無理せず色々のんびりやっていこうと思います!続編も出せましたので、是非に!楽しんでいただけたら嬉しいです(o^^o) (2020年3月2日 12時) (レス) id: ed76ed8c0c (このIDを非表示/違反報告)
藍季(プロフ) - お身体はもう大丈夫ですか…?無理をせず、健康第一で更新頑張ってくださいね。ずっと応援しています! (2020年3月2日 12時) (レス) id: 183bdc47fe (このIDを非表示/違反報告)
藤原 黎明 - 神織さん» 神織さん、コメントありがとうございます!お褒め頂いて嬉しくも、更新ナメクジで申し訳ないです(泣) たまに思い出したときにでも覗いて楽しんでくれたら幸いです! (2020年3月1日 23時) (レス) id: ed76ed8c0c (このIDを非表示/違反報告)
神織 - めっちゃ面白いです! 何で名作って更新停止されてるの多いんだろ(ボソッ (2020年2月9日 10時) (レス) id: a6841af2ef (このIDを非表示/違反報告)
藤原 黎明 - 樹-KI-さん» ありがとうございます!すみません、最近誤字りまくってます汗 これからも頑張ります〜! (2020年1月7日 13時) (レス) id: 2fc4486bb4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藤原 黎明 | 作成日時:2019年6月7日 23時