165 尾行？にじゅう、さんじゅう ページ48
クロロが歩いていく背中を何となく立ち止まって見送ってから、はしゃいで近寄ってくる子どもの手を避けて屋根の上に飛び乗る。
高いところから見ると、パクノダとフィンクスの姿もゴンとキルアの姿も、みんな見えた。これが二重尾行……いや、俺も含めると三重尾行？
それにしても、マチとノブナガは何処へ向かっているんだろう？その方向にアジトは無い。
(ゴンとキルアの尾行に気が付いているのか……)
状況を鑑みて、鉢合った途端に殺されることは無いはず。……しばらく様子を見るしかないか。
マチとノブナガは廃墟に囲まれた広場へと入っていく。ゴンとキルアも、それを追って廃墟の中に隠れる。パクノダたちも2人からわからないところに隠れたようだ。
「……誘いに乗って来ないね」
「鎖野郎じゃねえかもな」
「何で？」
……あ、また喧嘩になりそうな予感。
そう思いつつ、廃墟の中の階段を駆け上がり、屋上から見下ろしてみる。反対側の廃墟の4階にキルアの気配。その背後にはフィンクス。
マチとノブナガが話していると、ノブナガがケータイを取り出す。電話か。
「ノブナガだ」
ノブナガが何か話し−−突然、キルアがいる方向に殺気を放つ。……バレたか。
「んー……あー……」
ゴンの所にはパクノダとマチ、キルアの所にはフィンクスとノブナガ。
当然、それぞれ旅団2人を相手に逃げられるはずもなく、捕まった。
「どうしたものかな……」
ゴンとキルアが殺されないなら、怪我をしないで解放されるならそれでいい。
2人とも『鎖野郎』のことは知らないはずだ。だからパクノダの能力を使われても何ら問題はない。
関係ナシと判断されれば、これ以上邪魔をしない限りゴンたちが危険に晒されることもないはずだ。
ないはずだが……どうにも、気になる。
「鎖野郎……」
どうして、緋色がよぎるんだろう。
「にゃーん」
「……あら」
パクノダが振り向いて、頬を緩める。思わずといった表情だ。そう、パクノダは猫が好きだから。
「パク。猫にかまってるヒマは」
「わかってるわ」
足元にじゃれついてみると、パクノダの手が俺の首元を掻く。……撫でられると気持ちいい。
「にゃー」
「じゃあね」
……だが流石に連れて行ってはくれないか。追っていくために、猫の姿で車の速度で走ると、目立ちそうで。
パクノダたち、ゴンたちは俺の正体に気が付かなかったらしい。特に違和感を覚えている様子はない。……何でクロロはわかったんだ？すごいな、クロロは。
考えているうちにみんなが乗った車が走っていく。
……よし、とにかく走るか。
あいさつと続編予告→←164 マチとノブナガ？喧嘩はやめような
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藤原 黎明 - 藍季さん» 藍季さん、優しい言葉をありがとうございます…！はい、無理せず色々のんびりやっていこうと思います！続編も出せましたので、是非に！楽しんでいただけたら嬉しいです(o^^o) (2020年3月2日 12時) (
レス) id: ed76ed8c0c (このIDを非表示/違反報告)
藍季(プロフ) - お身体はもう大丈夫ですか…？無理をせず、健康第一で更新頑張ってくださいね。ずっと応援しています！ (2020年3月2日 12時) (レス) id: 183bdc47fe (このIDを非表示/違反報告)
藤原 黎明 - 神織さん» 神織さん、コメントありがとうございます！お褒め頂いて嬉しくも、更新ナメクジで申し訳ないです(泣) たまに思い出したときにでも覗いて楽しんでくれたら幸いです！ (2020年3月1日 23時) (レス) id: ed76ed8c0c (このIDを非表示/違反報告)
神織 - めっちゃ面白いです！ 何で名作って更新停止されてるの多いんだろ(ﾎﾞｿｯ (2020年2月9日 10時) (レス) id: a6841af2ef (このIDを非表示/違反報告)
藤原 黎明 - 樹-KI-さん» ありがとうございます！すみません、最近誤字りまくってます汗 これからも頑張ります〜！ (2020年1月7日 13時) (レス) id: 2fc4486bb4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藤原 黎明 | 作成日時：2019年6月7日 23時
