116 くじら島？ただいま ページ43
*
「ミトさーん！！」
「ゴン！？」
坂を駆け登るゴンが、1人の女性に抱きついた。ーーこの人間がミトさん、か。
「ただいま！」
「おかえりなさい……もう、帰ってくる時には連絡してって」
ミトさんがふとこちらを見て微笑んだ。優しい笑みだな。
「あなたたちが、キルア君とリヒト君ね」
「「？」」
「ゴンから話は聞いてるわ。さ、入って」
話？と問いかけると、ゴンはえへへと笑った。いつのまに……。
「もーーー、お友達も来るならちゃんと言ってよ！何にも用意してないわよ」
「いいよ、テキトーで」
「何言ってんの、もう」
「いえ、おかまいなく」
きょろきょろとゴンの家を見回す。なんだか初めて見る作りだな。そういえば普通の人間の住居に入るのは初めてか。
「ゴン、あれは何だ？」
「あれはねー、ミトさんが作ったジャムの……」
「そーだ、ゴハン作る間にお風呂入んなさいよ。服も全部出しといて、洗濯するから」
「うん、後で」
「今！！10秒以内！いーち！」
ぼすぼすとタオルを渡され、背中を押され、風呂場に投げ込まれる。
「！？！？」
「いつもあーか？」
「だいたい」
〜入浴タイム〜
「お前、男じゃなかったのか……」
「そういう面で身体を精密に作る必要があるのか謎でな」
「びびびっくりした……！リヒトってやっぱりなんかすごいね」
「……俺、性別無いからなぁ」
とりあえず色々なことを認識してもらった。風呂の経験は初めてだったし、面白かった。俺の身体は汚れることがないからな。
「あれー？リヒト君、服は？」
「霧散させた」
「あーー！いや！こいつは……」
キルアが慌て出す。もしかして、消さない方が良かったか？今着ているのは借りたものだが。
「あらそうなの、じゃいっか」
「……はい？」
「大丈夫、大体のことはミトさんにも教えてあるから」
いつのまに。いつのまに俺のことをそこまで話したんだ、ゴン。かなり驚きだぞ。
「さー、ゴハンよー」
「やったー！」
「ごはん！」
テーブルに所狭しと並べられた料理に思わず目を輝かせる。すごい、とても美味しそうだ。初めて見る料理もある。
「いただきます！」
夢中で口に食べ物を突っ込み、味わう。……なんだか、店で食べるものとはまた美味しさの質が違う気がする。どちらも美味しいのには変わりないが……何故だろう。
「おいしい？」
「ああ。すごく」
「そっか、よかった」
ミトさんが笑って俺の口元から食べ物のかけらを取った。
……なんだか、不思議に落ち着く。
*
117 森？動物たくさん→←とりあえずキリが良いのでこんにちは作者より
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勿忘草 - 実況さんに返事をする夢主さんが面白いwww (2020年6月14日 18時) (
レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
藤原 黎明 - マーシャさん» ふふふ（≧∇≦） 続編をお楽しみに！応援ありがとうございます！ (2019年6月2日 6時) (レス) id: 862efe2a89 (このIDを非表示/違反報告)
マーシャ - 黒髪の青年はクロロですねわかります！ 続編頑張ってください！ (2019年6月1日 17時) (レス) id: 9f5cd220aa (このIDを非表示/違反報告)
藤原 黎明 - キラさん» キラさんありがとうございます！！こっからも頑張りまーす！！ (2019年5月19日 1時) (レス) id: 862efe2a89 (このIDを非表示/違反報告)
キラ(プロフ) - やっぱりいつ読んでも面白いですー！！これからも楽しみにしてます！！ (2019年5月17日 22時) (レス) id: b207c7ff5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藤原 黎明 | 作成日時：2018年12月29日 23時
