９５ 肝心の？忘れてた ページ14
*
【リヒトside】
「はむ」
もぐ、とスパゲティナポリタンの最後の一口を飲み込み、名残惜しくお皿を見る。……うむ、おいしかった。
「ごちそうさまでした」
マチ「アンタ、口の周りどうにかしなよ」
「ああ」
差し出されたペーパーで拭いて、ふはっと満足げに息をつく。ちなみにマチは和風スパゲティを食べていた。それも美味しそうだったから、後で食べよう。
マチ「……あ。あのさ、アンタからヒソカに伝言頼んでいい？肝心の用事を忘れてた」
「肝心の？」
マチ「8月30日正午までに、『ひまな奴』改め『全団員必ず』ヨークシンシティに集合」
「……ヨークシンシティということは、オークションか？」
マチ「詮索不要。ああそれから、今度黙ってすっぽかしたら、団長自ら制裁に乗り出すかもよって脅しといて」
「わかった」
お金を払って店を出ると、マチはじゃ、と手を挙げた。もう少し話したかったが、仕事があるそうなので仕方ない。頷いて、手を振る。
マチ「……最後に聞いていいかい？」
「何だ？」
マチ「アンタさ、……本当に何者？」
何者、とは。俺は俺、じゃ納得できないか。
マチ「気配がおかしい。何か……オーラじゃないものが混ざってるような、とにかく尋常じゃない。一般人やそこらの念能力者なら、何の疑問も持たないだろうけど……異常、な気がする」
「……異常」
そう見えるのも、仕方ない。……それは、仕方ないが、
「俺は、人間でいたいから。だから人間でいれるように、頑張ってる。感情を持つ者と、仲良くなれるように」
おそらく、俺の感情も変わってきてる。少し、傷つくことが多くなった。でも、それが人間だと思う。
「人間として、今は生きていたい」
これで、答えになるだろうか。
問いかけるようにマチの目を見ると、マチは目を伏せた。
マチ「やっぱアンタって意味わかんないね」
「よく言われる」
マチ「……でも」
顔を上げて、わずかに微笑んだ。
マチ「アタシの仲間は気に入るよ。リヒトのこと」
気に入る？
「本当か？」
マチ「ん。多分団長なんかは、しばらく手元から離さないくらいに気に入ると思う」
「それは、面白そうだ」
ふふ、と笑うとマチの手が俺の頭を撫でた。
マチ「機会があったら、会いに来なよ」
「ああ。是非」
マチ「じゃあね」
「ばいばい！」
俺は闘技場へと駆け出す。
何だか、
身体中がふわりと温かいような気が、した。
ちなみにヒソカに伝言と報告を電話でしたところ、
ヒソカ『……ずるいよね、君って本当♥』
「ずるい？」
拗ねた声で返された。何故だ？
*
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勿忘草 - 実況さんに返事をする夢主さんが面白いwww (2020年6月14日 18時) (
レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
藤原 黎明 - マーシャさん» ふふふ（≧∇≦） 続編をお楽しみに！応援ありがとうございます！ (2019年6月2日 6時) (レス) id: 862efe2a89 (このIDを非表示/違反報告)
マーシャ - 黒髪の青年はクロロですねわかります！ 続編頑張ってください！ (2019年6月1日 17時) (レス) id: 9f5cd220aa (このIDを非表示/違反報告)
藤原 黎明 - キラさん» キラさんありがとうございます！！こっからも頑張りまーす！！ (2019年5月19日 1時) (レス) id: 862efe2a89 (このIDを非表示/違反報告)
キラ(プロフ) - やっぱりいつ読んでも面白いですー！！これからも楽しみにしてます！！ (2019年5月17日 22時) (レス) id: b207c7ff5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藤原 黎明 | 作成日時：2018年12月29日 23時
