２８ 標的を？ハントせよ！ ページ30
*
俺は木の上で果実を齧りながら、鳥と戯れていた。鳥の首あたりの羽毛は、意外とふわふわしていて、触ると心地よい。
「大丈夫だ、逃げるな」
始めは俺に対し本能的な畏怖を示していたが、こちらの威光を少し抑えてやったので、怯えることはなくなった。
もぐもぐと最後の一口を飲み込み、俺は鳥からも手を離した。
「食事に来たところを捕まえて悪かったな。行け」
チチ、と軽くさえずった鳥は遠くへ飛んで行った。それを見送ってから俺は木の上から飛び降り、ゆっくりとした足取りで歩き出す。
第4次試験は、簡単に言えば『狩り』だ。標的は他の受験者のプレート。それを6点分集め、終了まで守れば合格となる。
この試験が始まる前に引いたくじで、俺にとって3点分となるプレートの番号は191番。白髪を高いところで結んだ人間だ。名前は聞いていないのでわからない。
さて、どうしたものか。
「時間ぎりぎりまでは自力で探して……もし見つけられなかったら気配を探るか」
リッポーというあの試験官は、殺した後に悠々と奪うのも良しと言っていたが、却下。
なるべく傷つけず、かつ確実にプレートを奪う。まぁ、俺ならできるだろう。
まずは目の前のことだな。
「なぁ、こっそり着いてきているつもりらしいが」
くるり、と後ろを振り向く。
「こうしてバレていることだし、どうせなら話しながら歩かないか？」
……。
「……」
反応、なし。出てこないつもりなのか。残念だ。気配も遠ざかっていく。一度間合いを取って隠れ直すつもりか。
それならそれで仕方がない。特に気にすることもないだろうし、先へ進むとするか。
途中でもう一つ木の実を採り、もぐもぐ食べながら歩き出す。
……大きな世界の方にも、もっと美味しいものが生えていたりするのだろうか。戻ったら探してみよう。
「もぐ」
そうだな、いつか。
ゴンたちと大きな世界で過ごしてみたいな。
そして、歩き続けている間に日は沈み、また朝になった。これまでずっと島を歩いているが、未だに標的は見つからない。
実は一度ゴンを見かけたのだが、一心不乱に何か練習していたため、声はかけなかった。おそらくヒソカからプレートを奪う作戦中なのだろう。それを邪魔してはいけないと思ったからな。
「むぐ」
この木の実は、結構汁が多いな。甘くて、絞ったらごくごく飲めそうなほどだ。
もぐもぐしながら草むらを越えると、見慣れた長身の黒髪の人間が目に入った。
「む？レオリオか」
レオリオ「リヒト！」
どうやら獲物探しの最中らしいな。
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藤原 黎明 - 刺空さん» 泣かないで刺空さん！！この後どうなるかは……続編をお楽しみに！それから、ツイッターでも話してくれてありがとう！楽しませてもらってます！笑笑 (2018年8月4日 23時) (
レス) id: ae872f1ade (このIDを非表示/違反報告)
藤原 黎明 - ネフェルティティさん» 続編突入します！！ので！！主人公君どうなったか……どうなるのか！楽しみにしててくださいね！！泣かないでーー！！ (2018年8月4日 23時) (レス) id: ae872f1ade (このIDを非表示/違反報告)
刺空(プロフ) - リヒッリッリッリヒト君んんんんん？！え？君臨者？え？生き返るよな？そうじゃないと終わるぞ？リヒト君？返事して？泣くよ？泣いちゃうよ？この後どうなるの？！ (2018年8月4日 0時) (レス) id: b1426f83ec (このIDを非表示/違反報告)
ネフェルティティ(プロフ) - え、え、え、え？？ 主人公……え？死んで……え……涙が…… (2018年8月3日 22時) (レス) id: 7981efbc68 (このIDを非表示/違反報告)
藤原 黎明 - あれっ、目の前が、歪んで……はっ、涙だっ←謎 いやぁこちらこそありがとうございますっ！！ゆーじさんのことも応援してます！！ (2018年7月23日 10時) (レス) id: 799100763e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藤原 黎明 | 作成日時：2018年4月5日 15時
