16.夜の出来事…1 ページ44
あの事件から5日が経った。
あれから毎日、Aと会っている。といっても、俺が心配で過保護になってるからやけど。
まだスマホも財布も戻ってきていないので、テトの散歩もコンビニ行くのも警察署行くのも全部付き添っていると、Aに『東京のお母さんありがとう』と笑われた。
……お母さんとか、ちゃうねん。
俺は、Aのことが好きだ。ちゃんと、異性として。
最初は隣人がCRなの嫌やったけど、一緒にゲームして、飯食って、いろんな話してるうちにどんどんAに惹かれていった。
正直、いますぐ好きっていいたい。
『だるまぁ』
だ「あ、終わった?お疲れー……あ!」
今日も警察署に付き添ったが、出てきたAの手元に、行きは持っていなかったはずのカバンがあることに気付く。
だ「戻ってきたん!」
『うん!!確認終わって、返してもらえた!!数日ぶりのスマホだあああ』
だ「よかったなあ」
スマホを掲げて喜んでいるAをみて、安心した反面すこし残念な気持ちになる。…スマホが戻ってきたということは、今後俺が付き添う必要はなくなったということ。
『あ、あとね。
元カレ、捕まったって。』
だ「…そっか。よかったな、ほんまに」
俺にそう告げたあと、少ししょんぼりしたA。頭をくしゃっと撫でて、帰ろ、と手を引いた。
だ「……飲むか!」
『え?』
だ「荷物も戻ってきたし、あいつ捕まったし!酒飲も!」
『お酒…!え、だるまさんってお酒飲めるの?』
だ「飲めるで!弱いけど!コンビニで酒買って帰ろ!」
『やったぁ!』
タクシーでマンションに戻り、いつものコンビニで酒やつまみを買い漁って、Aの部屋に集合した。
『ねぇ、だるまさんって彼女いないよね?』
だ「はぁ?おるわけないやろ、お前とこんだけ一緒におんのに」
『だよね!よかった〜、なんかちゃんと聞いたことなかったから。』
だ「彼女なんかしばらくおらんわ」
『わたしもちゃーんと大好きで付き合った人なんて、何年前だろって感じ』
だ「この間のやつのことは好きじゃなかったん?」
『んー…付き合ってすぐから女遊び激しかったし、もう途中から別れることに必死すぎて大好きとはいえなかったなぁ。だってさ、服のポケットからラブホのレシートでてきたりしてたんだよ!』
だ「うわ、ありえな!」
『ほんっとありえない!なんで付き合ったんだろ、ほんと』
691人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
宇蘭(プロフ) - HRNさん» HRNさん ありがとうございます♪励みになります!更新頑張りますので、もう少々お待ちください♪ (2023年3月14日 19時) (レス) id: ed273fce11 (このIDを非表示/違反報告)
HRN - 本当に共感できる内容で素敵な小説でした❣続き楽しみにしてます! (2023年3月13日 19時) (レス) id: 0ac97815cb (このIDを非表示/違反報告)
宇蘭(プロフ) - マヨネーズさん» マヨネーズさん!こちらこそありがとうございます!!わたしも書きながらキュンキュンしました。wがんばります!! (2023年2月11日 2時) (レス) id: ed273fce11 (このIDを非表示/違反報告)
マヨネーズ(プロフ) - とても好みの小説でめっちゃキュンキュンしました…!素敵な小説をありがとうございます!これからも楽しみにしてます!! (2023年2月9日 23時) (レス) @page49 id: 7e7652eaca (このIDを非表示/違反報告)
宇蘭(プロフ) - 金成さん» ご指摘ありがとうございます。すぐに修正しました。 (2023年2月8日 15時) (レス) id: ed273fce11 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:宇蘭 | 作成日時:2023年2月7日 1時