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「ほぉ〜!! なるほどねぇ!! お前中々やるなぁ!! 」
りかは、にやけ眼で龍友を直視して言葉を続けた。
「これを奇に春山から奪おうって魂胆か?
いいねぇ〜! そ〜ゆ〜の嫌いじゃねぇよ?
手伝ってやろうかぁ? 」
ニヤニヤと龍友に詰め寄るも、龍友が後退するもんだから
距離は縮まらない。
「でもよぉ! 一つ教えてやろうか。
入院患者に鉢植えを持ってくのは法度なんだぞ?
送りたきゃ切り花にしろよな? 花瓶も買ってけよ? 」
りかは金髪の長い髪をサラッと風に靡かせて微笑んだ。
「そうなんっすか! ダメなんっすか?
って・・・・・・ 別にそんなんじゃねぇっすよ!!
手ぶらも失礼かと思っただけなんで・・・・・・ 失礼します 」
龍友はプイッと、りかに背を向けて歩き出した。
「略奪でも何でもしちゃえば良いのに・・・・・・
人生は一回なんだから楽しまなきゃ・・・・・・ ね〜 」
龍友の背中を見送った後、りかは朝顔の鉢を手に取り
朝顔に話し掛けた。
「一人に拘るとか、面倒くせぇのに・・・・・・
そして童貞もな 」
すみませ〜ん。 これくださぁ〜い!
りかが朝顔を購入したのは、ただの気紛れ。
Aに何かをしようと思っている訳ではない。
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作者名:翔織 | 作成日時:2016年9月15日 21時