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「聞いてもイイのか解んねぇけど、どこわりぃの?
リハビリセンターから出て来たって事は骨折とか?
まぁ答えたくねぇならイイけど 」


それまで窓の外を眺めていた龍友が尋ねた。




見た所ギプスをしてないが、何処か骨折でもしたのだろうか?
不思議に思って首を斜めに傾ける。




「え? 」 廊下を眺めていたAが龍友と目を合わせる。「あぁ・・・・・・ ちょっと怪我しちゃって・・・・・・ 」


小さく顔をしかめたAは動かない右腕に左手を添えた。




「リハビリする怪我って重症じゃんか!!!
大丈夫なのか?? 」

驚きを隠せない龍友は勢いの余り立ち上がってしまった。



龍友の行動がAのツボを刺したのかクスクスと笑いながら大丈夫だと答えた。

作り笑いでなく、心から笑えたのは久し振りの事。
春山が居なくなってから初めての事だった。




「そ、そんな笑わなくても・・・・・・ 」顔羞を浮かべながらも
つられて龍友も笑ってしまう。




その日、それまで余り仲良く無かった二人が明日の約束をした。




授業のノートを貸す、借りるだけの約束を。



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作者名:翔織 | 作成日時:2016年9月15日 21時

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