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「うわぁ〜・・・・・・ なんじゃこりゃ 」

表紙に苦笑いを浮かべるA。
やはり、ギッチョ(って方言なんですよね? 左利きの事を言います ) は
難しいよなぁ〜。
首を捻って書き直そうか考えるも
似たような字しか書けないと断念をして、ページを捲った。




春山日記、と云う題名のノート。
それは送れない手紙を日々書きたいAなりのラブレター。




ノートの一頁目は、左が表紙の裏で、右側から始まる。

油性ペンからシャーペンに持ち変えたAは
今日の日付を大きく書いた。




今日から始めた事を強調したい訳じゃない。
大きくしか書けないのだ。




そして、その次のページを捲る。
一枚目は日付で埋まってしまったから。




沢山の文字を書くのは弛くない。

だから伝えたい一言だけ。




ーー 待ってます ーー




本当は春山に伝えたい言葉。




でも余りにも字が下手すぎて手紙は送れない。




龍友か南田看護師に代筆を頼もうかと何度か思った。
でも、それはダメだと諦めた。




手紙を出せないなら・・・・・・
責めて帰って来た時に見せたいと思ったのだ。

ずっと待っていたんだよ、って。




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作者名:翔織 | 作成日時:2016年9月15日 21時

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