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不安な一夜だった。
しかし・・・・・・ 次の日春山は帰ってきた。
ちゃんと約束を守ろうとしてくれた。
「ワガママ言って行っとけば良かったなぁ〜・・・・・・ 初詣 」
ボソッと零れたのは単なる後悔。
顔含め身体中が怪我だらけだった春山を気遣い
今日じゃなくて良いと我慢をした初詣。
怪我が治れば、いつでも行けると思っていたから。
でも春山は、今は居ない。
リハビリは一応順調に進み、難なく腕を挙げられる様になった。
だが指を使う事が上手くいかない。
指に力を入れる感覚が全く無いのだ。
だから前観音のパジャマは着れない。
ボタンを留められないから。
病院内ではいつもTシャツに病院着の下を履いていた。
今も似たようなものでTシャツにパジャマの下と云ったスタイル。
そんなAが、鉛筆を持つなんて不可能で
折角帰って来たのに春山への手紙の返事を書くことが出来ない。
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作者名:翔織 | 作成日時:2016年9月15日 21時