47. 3日目-8 ページ47
それからどれほど経った頃だろうか。
ふと目が覚めて、仰向けの眠気眼で天井を眺める。
ああ、ここ数日お世話になっているあろまの部屋だ。
部屋全体は暗く、外から光が入っている様子はない。
もう一度寝なおそうと体を横向きにすると、目の前に顔が突然現れて思わず寝たまま後ずさる。
一瞬で覚めた目でよく見れば、あろまがこちらを向いたまま静かに寝息を立てている。
そうだ、そういえば言われるがままに同じベッドで寝ていたんだった。
ヒヤッとした心臓がドキドキに変わるのを感じながら、布団を掴んで勢いよくあろまに背を向ける。
赤くなる顔を落ち着けるように深呼吸していると、後ろであろまが動く気配が感じられた。
「あ、ごめん、起こしちゃった……？」
「……ん」
首だけ振り返りながら小声で聞くと、返事とも寝言ともつかない声が上がる。
起きてなさそうだし、大丈夫かな。
そう思って前に向き直ると、私の体の上を何かが通った。
きゅ。
そんな控えめな擬音語が似合いそうな小さな行為。
背後からあろまが腕を私のお腹に回して、優しく抱きついていた。
極めつけに、あろまは腕を――つまり私を――少し自分のほうに寄せて、頭をぽすりと私の首元に埋めた。
「あ、あろまっ……！？」
「んー……」
驚いて体をそちらに向けようとしても、意外としっかり掴まれていて体制が変えられない。
あろまは動く体を抑え込むように、顔をグリグリと首元に押し付けてくる。
しばらくの攻防の末、諦めて元の体制に戻った。
あろまの小さな息が首にかかってくすぐったい。
心拍数はとっくに正常値を超えている。
今熱を測ったら40度ぐらいあるんじゃないだろうか。
こんなの、寝れるわけない！
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せとか(プロフ) - 碧鳴さん» 碧鳴さん前作に引き続き今作も読んでいただきありがとうございます。前作に増して特殊設定ですが楽しんでいただけると幸いです。 (2020年7月10日 13時) (
レス) id: 05c1f5cb14 (このIDを非表示/違反報告)
碧鳴(プロフ) - 新作…！！続き楽しみにしております (2020年7月10日 10時) (レス) id: e2ccf18f81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せとか | 作成日時：2020年7月8日 18時
