自分に自信を 其ノ弐拾玖 ページ35
「わあ、すごい！」
部屋を見た途端、今度はAが目を輝かせた。
美しい着物に帯。色とりどりの簪が、部屋いっぱいに溢れていた。
「こんなにたくさん・・・。どうしたの？」
「宇髄さんが・・・。Aさんが承知してくれたお礼に、って」
しのぶは困ったように言った。
「でも・・・」
Aは辺りを見渡した。
「遊女って、あまり派手じゃない方が・・・」
「そうですね・・・。花魁が最高の位ですから、せめて花魁を引き立てるような着物にしないと・・・」
と、蜜璃が部屋に入って来て、Aの隣に座った。
「それなら、控えめの着物にしましょ。・・・Aさんなら、どの着物でも輝いて見えると思うわ」
「そうね、」
二人の意見を聞き入れ、Aは頷いた。
「では、始めましょうか」
しのぶも頷き、蜜璃もおー！と拳を上げた。
Aはまず、しのぶに手伝ってもらいながら着物と帯を選んだ。
「これなんかどうでしょう？」
「いい感じ！さすがしのぶちゃん！」
鬼殺隊では滅多にないことに、二人ははしゃいでいた。
すると、陰から三人の少女が顔を覗かせた。
「わあ、綺麗」
「さすがAさんだね」
「うん。みんなにも優しいし、完璧だね」
蝶屋敷に住む少女たち、すみ、きよ、なほだった。
鏡の前に座り、化粧道具を取り出すA。
指に色をつけ、先程蜜璃に言われたことを思い出す。
・・・「Aさんはもとから綺麗だから、化粧も薄めで自分を引き立てる感じがいいと思うわ！」
(自分を引き立てる・・・)
ふと鏡の中の自分と目が合った。
・・・私は自分に自信が持てなかった。迷惑かけて、親には捨てられて。
「・・・人は一人一人に良いところもあれば悪いところもある。
Aも悪いところばかりではない。自分に自信を持て」
でも、そんな中で自信を持てと諭してくれたのは鱗滝さんや仲間たちだった。
(大丈夫。私なら)
そう思うことで表情が緩み、色づいた指を顔に持っていった。
作者のつぶやき日記 そのに〜 （お知らせ）→←新たな任務 其ノ弐拾捌
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レベ - 占ツクの作品で感動したのこの作品が初めて！錆兎と結衣←（わたしの夢主の名前です）来世とかキメツ学園とかで結ばれますように……！！ (2022年11月16日 15時) (
レス) @page24 id: ea3111d08d (このIDを非表示/違反報告)
組紐屋の夜桜 - ゆりさん、コメありがとうございます！ぜひ！落ち着いたら見てみますね。 (2022年3月3日 23時) (レス) id: 89f56691f5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり - 組紐屋の夜桜さん、良かったら私の作品を見てみてください。 (2022年2月28日 17時) (レス) @page3 id: b7d6d649b3 (このIDを非表示/違反報告)
組紐屋の夜桜 - ありがとうございます！励みになります！ (2021年10月8日 21時) (レス) id: 89f56691f5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり - そうですね😃頑張ってください。応募していますね😃 (2021年10月6日 23時) (レス) @page3 id: b7d6d649b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：組紐屋の夜桜 | 作成日時：2021年8月27日 22時
