決意 其ノ弐拾伍 ページ31
那田蜘蛛山の任務から一夜明け・・・。
半年に一度の柱合会議が行われた。
今回の会議はいつもと違い、始めに那田蜘蛛山で拘束された、
鬼を連れた隊士、竈門炭治郎の処罰について話し合ったらしい。
柱たちが帰る中、それと入れ替わるように
Aは鬼殺隊当主の産屋敷耀哉の前に行き、片膝をついた。
「すみません、お館様。急に呼び出してしまって」
「いいんだよ。隊士の話をきくのは、鬼殺隊当主である私の役目だから」
ありがとうございます、とAは頭を上げた。
(こんなこと、本当は言いたくない・・・)
・・・ここに来るまで、何度も考えた。でも、これが自分に合う答えだ。
「お館様・・・。私を、鬼殺隊から外してください」
「A・・・」
「私は駄目なのです。鬼殺隊でありながら、鬼を斬ることができない臆病者です。私は・・・」
涙が出そうになるのを堪え、Aはお館様の目を見た。
「私は、鬼殺隊失格です・・・」
最終選別を突破し、錆兎の分まで何度も鍛錬を耐え抜いた。今まで以上に強くなった。
だけど、それでも刀を抜いて戦うことができなかった。
怖くて・・・・・・。
しばらく沈黙が続き、風の音だけが響いた。
「そんなことはない。
あの最終選別を突破したことだけでも、Aはすごい子だ」
「突破できたのは、私の力ではありません・・・。私ではなく、」
「錆兎のことかな?」
え・・・?とAは顔を上げた。
お館様は、一通の手紙を持っていた。
「鱗滝左近次さんから、Aに渡すようにと預かったんだ。棚の奥で見つけたらしい。・・・最終選別前に、錆兎がAに書いたものだって」
「錆兎が・・・?」
Aは手紙を受け取り、手に広げた。
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レベ - 占ツクの作品で感動したのこの作品が初めて!錆兎と結衣←(わたしの夢主の名前です)来世とかキメツ学園とかで結ばれますように……!! (2022年11月16日 15時) (レス) @page24 id: ea3111d08d (このIDを非表示/違反報告)
組紐屋の夜桜 - ゆりさん、コメありがとうございます!ぜひ!落ち着いたら見てみますね。 (2022年3月3日 23時) (レス) id: 89f56691f5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり - 組紐屋の夜桜さん、良かったら私の作品を見てみてください。 (2022年2月28日 17時) (レス) @page3 id: b7d6d649b3 (このIDを非表示/違反報告)
組紐屋の夜桜 - ありがとうございます!励みになります! (2021年10月8日 21時) (レス) id: 89f56691f5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり - そうですね😃頑張ってください。応募していますね😃 (2021年10月6日 23時) (レス) @page3 id: b7d6d649b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:組紐屋の夜桜 | 作成日時:2021年8月27日 22時