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想いを君に    其ノ拾弐 ページ16

ーーあれから時が流れ、数年後・・・


「やっ!」

ガッと木刀のあたる音が辺りに響いた。

「A、集中!よく前を見ろ!」

Aがおもいっきり打ち込むと、錆兎は少しよろけたが、すぐに体制を立て直した。

「お二人さん、そろそろ休憩しよう」

と、義勇が竹の筒に水をくんできた。

「最終選別前に怪我もよくないし、少し休憩するか」

「そうだね」

二人は義勇から筒を受け取り、石の上に座った。

「錆兎、数年前よりも随分強くなったね」

「そうか?・・・でも、Aも強くなってる」


この年、錆兎と義勇は十三歳、Aは十二歳になっていた。

そこで、三人は藤襲山で行われている、最終選別を受けることとなった。

これを見事通過することができれば、鬼殺隊になれるのだ。


「でも、選別では錆兎よりも強い鬼たちと戦うんだろ?大丈夫かな・・・」

「何弱気なことを言ってんだ。男だろ。・・・それに、もしもの時は俺がみんなを守ってやるよ」

錆兎は水を飲み干した。

「最後の打ち合いをするか。最初、義勇!」

「よし!かかって来い!」


あっという間に時間が過ぎ、日は沈みかけていた。

「そろそろ帰ろうか。明日に備えて」

「そうだな!帰って早く寝よう。今日は夜ふかし禁止だ!」

二人が並んで帰る姿を見て、Aも帰ろうとしたが、立ち止まった。

(今なら、伝えられるかな。この想いを)

Aは顔を上げ、錆兎の背中を見た。

(いける、気がする!)

そう思えば、無意識に彼の名を呼んでいた。

「錆兎!!」

あなたのことが  其ノ拾参→←桜みたいな恋心  其ノ拾壱



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レベ - 占ツクの作品で感動したのこの作品が初めて!錆兎と結衣←(わたしの夢主の名前です)来世とかキメツ学園とかで結ばれますように……!! (2022年11月16日 15時) (レス) @page24 id: ea3111d08d (このIDを非表示/違反報告)
組紐屋の夜桜 - ゆりさん、コメありがとうございます!ぜひ!落ち着いたら見てみますね。 (2022年3月3日 23時) (レス) id: 89f56691f5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり - 組紐屋の夜桜さん、良かったら私の作品を見てみてください。 (2022年2月28日 17時) (レス) @page3 id: b7d6d649b3 (このIDを非表示/違反報告)
組紐屋の夜桜 - ありがとうございます!励みになります! (2021年10月8日 21時) (レス) id: 89f56691f5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり - そうですね😃頑張ってください。応募していますね😃 (2021年10月6日 23時) (レス) @page3 id: b7d6d649b3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:組紐屋の夜桜 | 作成日時:2021年8月27日 22時

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