それから No2 ページ25
コピー
複製した術式を消すにはもう一度複製するか、
特別な呪符を使うか、の2択だ。
残念ながら手元に呪符はない。
スケッチブックにも予備をいれ忘れた。イッケネ☆
なので必然的にもう一度複製するしかないのだ。
僕は隣のベットで眠っている棘くんの上に覆い被さる。
本当に、ごめんなさい。
僕はまたまた棘くんの唇を奪った。
ぴちゃ
くちゅ
『…んっ』
水音と息づかいが鮮明に聞こえる。
恥ずかしい気持ちをのみ込み、口づけを更に深くする。
『んっは、…』
舌と舌をこすり、呪印を消していく。
ジュッ!!
舌に微小な痺れが走って呪印が消えたことを知らせる。
僕はそっと口を離す。
すると、お互いの唾液が混ざりあった糸が口と口を繋ぐ。
口を拭い、糸を離す。
自分でも驚くくらい冷静だ。
悟の時よりも緊張していないことに怖い。
何でだろうな。
鏡で消えたことを再確認して棘くんをスケッチブックに、もう一度入れる。
机の上に置き手紙を残し、僕は家を出た。
改めて家を見上げてみればかなり古そうな家だった。
でも落ち着けそうな雰囲気で僕は好きだなぁ。
さて、体があまり動かない。
一回東京へ帰るか。
棘くんも別の任務があるだろうし、家入さんに早く治療してもらわなくては。
僕は大丈夫だけど棘くんはダメ。
ちゃんと治さなくちゃ。
(伊桜くんも所々骨にひびが入ってるぐらい重症です。)
僕は悲鳴をあげる体を無視して山を降りていった。
<空裏サイド>
「はぁ、あの子は。」
案の定、夜遅く帰ってみれば誰もいなかった。
ご丁寧に置き手紙をして。
置き手紙するぐらいなら寝てろや。
ー空裏さんへ
治療、本当にありがとうございました。
お礼を言わずして去ることをお許しください。
急用があります。
本当にありがとうございました。
ほんの少しの間でしたが空裏さんの人柄に、心が暖まりました。
これからのご健康を願います。
綾峰伊桜
君も丁寧で優しいよ。
「久しぶりに泣きそうだ。
伊桜くんって読むのか?」
私は窓を開けて大きく息を吸う。
「ありがとうーーー!!!」
あの子にも届いているといいな。
ーーーーー
空裏さんは非術師で呪術のことについて全く知りません。
綾峰家も、変な家という認識でした。
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イリアン(プロフ) - whiteさん» コメントありがとうございます!!! そうですよね!?BLは世界を救いますよね〜 応援ありがとうございます! (2022年5月30日 19時) (レス) id: ff479e4214 (このIDを非表示/違反報告)
white - いやー、やっぱりBLいいですよね〜!応援しています〜 (2022年5月30日 18時) (レス) @page23 id: da6decb7c8 (このIDを非表示/違反報告)
イリアン - 黒夢さん» コメントありがとうございます!!!最高でしたか!?よかったです!!男主くんとキャラの絡みも増やしていくので、更新がんばります! (2022年3月27日 17時) (レス) id: 5653d48aec (このIDを非表示/違反報告)
黒夢 - 続きが気になりすぎます…!すごく物語も面白いし、最高です‼︎続き楽しみにしてます! (2022年3月27日 13時) (レス) @page42 id: 7296c8074e (このIDを非表示/違反報告)
イリアン - らいむさん» コメントありがとうございます!!! 本当に励みになります!!今日も1話程度更新するので、ぜひっ!! (2022年3月15日 19時) (レス) id: 5653d48aec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:裏月 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Uraduki4171/
作成日時:2022年3月10日 18時