綾峰家 No2 ページ13
＜棘サイド＞
〜出発2日前〜
悟「棘〜 ちょっと伝えておきたいことがあって、時間大丈夫?」
部屋で動画を見てゴロゴロしていれば、悟からドアを叩かれる。
「しゃけしゃけ〜 (大丈夫大丈夫。)」
ドアを開けて扉の前で立ち話になった。内容は明明後日の任務のことだった。
悟「もちろん呪霊を祓うっていうのも大前提であるけど、棘には少し別のこともこなしてほしいんだよね。」
「ツナ? (他のこと?)」
悟「そう。伊桜のことなんだけど、綾峰家に行ってほしいんだよね。」
綾峰家。伊桜さんの実家でもあり、狗巻家の分家でもある。
悟「伊桜は家から呼ばれて、棘もついでにって感じで綾峰家からお呼びがあるんだ。
んで、任務最終日は空けといてあるからその日に行ってほしい。」
なんでそれを俺にだけ話すんだ?
悟「伊桜は家が嫌いなんだ。自分だけ座敷牢に入れられていたからね。」
「!?」
座敷牢? ど、どうして…。
悟「棘も知っている通り、綾峰家は狗巻家との繋がりがかなり強い。
だから綾峰家の恥は狗巻家の恥になる。恥となるものは隠したいよね。
それで恥だった伊桜は記録上一回死んでいることになったんだ。」
俺の知らない伊桜さんの過去がどんどん分かってくる。
知ってはいけないような気もするけれど、知りたい気が強かった。
「高菜、いくら…? (なんで伊桜さんは恥なの?)」
悟「…伊桜には妹がいるんだ。
自分よりも術式が優れたね。呪術師の家系なんて大抵、才能が好きでしょ?
だから伊桜も…」
「明太子!! (もう大丈夫!!)」
悟の話を遮り、耳を塞ぐ。
何で、俺はもっと伊桜さんの事をしろうとしなかったんだ。
何で、もっと綾峰家との関わりを増やさなかったんだ。
何で、昔から知っていたのに伊桜さんの苦しみに気づけなかったんだ。
何でっ!!
悟「棘。自分を責めるのはよくないよ。
過去を知らなかったのは当然のことだ。だから、棘は何も悪くない。」
俺に非がないわけなんて、あり得ない。信じたくない。
でも、
「しゃけ…(うん…)」
そう、肯定してしまったのはなぜだろうか。
そう、肯定してしまう自分も嫌いだ。
ーーー
だから俺には事実、任務が2つある。
伊桜さんの為だとは思わない。
だけど、俺にはそれを止めることはできなかった。
伊桜さんの辛い顔を見たいわけじゃないのにな…。
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イリアン(プロフ) - whiteさん» コメントありがとうございます！！！ そうですよね！？BLは世界を救いますよね〜 応援ありがとうございます！ (2022年5月30日 19時) (
レス) id: ff479e4214 (このIDを非表示/違反報告)
white - いやー、やっぱりBＬいいですよね〜！応援しています〜 (2022年5月30日 18時) (レス) @page23 id: da6decb7c8 (このIDを非表示/違反報告)
イリアン - 黒夢さん» コメントありがとうございます!!!最高でしたか!?よかったです!!男主くんとキャラの絡みも増やしていくので、更新がんばります! (2022年3月27日 17時) (レス) id: 5653d48aec (このIDを非表示/違反報告)
黒夢 - 続きが気になりすぎます…！すごく物語も面白いし、最高です‼︎続き楽しみにしてます！ (2022年3月27日 13時) (レス) @page42 id: 7296c8074e (このIDを非表示/違反報告)
イリアン - らいむさん» コメントありがとうございます!!! 本当に励みになります!!今日も1話程度更新するので、ぜひっ!! (2022年3月15日 19時) (レス) id: 5653d48aec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：裏月 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Uraduki4171/
作成日時：2022年3月10日 18時
