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悟「まぁ…でもそんなの勿体ないでしょ?
宿儺に耐えうる器なんて、今後、生まれてくる保証はない」
彼はさらりと言葉を放った
悟「だからこう提言した
どうせ殺すなら全ての宿儺を取り込ませてから殺せばいい」
これが執行猶予の理由ね納得だわ
悟「上は了承したよ
君には今、二つの選択肢がある
今すぐ死ぬか
全ての宿儺を取り込んでから死ぬか」
Aは迷うことなくキッパリ言った
『じゃあ、今すぐ死ぬほうで』
悟「少しは迷うとかないの?」
『ないよ
生きていてなにが楽しいの?』
悟「さぁ…どう感じるかは君次第だけど今しか出来ない学校生活・恋愛とか青春だよ」
彼は真面目なトーンで言った
『青春ね〜恋愛は後腐れないほうがいいっしょ
ワンナイトのほうが楽だよ』
Aは、くだらないと言って一刀両断にした
『ってことで伏黒を殴って今すぐ死のう』
悟「いやいや君、結婚はしたいとか言ってなかった?」
結婚?って首を傾げたが、不意に両親と祖父を思い出してしまった
『あぁ、結婚ね…
したいと思ってたけど嫌なこと思い出して、したくなくなった』
悟「あらま急展開だね」
『もう話すこと話して疲れたし殴って死のうよ
てか疲れたから体勢を変えたいんだけど立っていい?』
悟「立つ?
縄を床に固定して手を縛ってるけど?」
五条は首を傾げた
『〜♪』
悟「えぇ…」
Aは腕力だけではほどけない縄から手を抜いた
悟「どうやったの?」
『特技は紐縄抜けってね♪』
悟「マジシャンか」
グイッと背筋を伸ばした
『さて死刑執行人は誰?』
悟「てか死にたいなら、なんで今まで死ななかったの?」
『あぁ、人に迷惑かからないように夜にビルから飛び降りたりしたんだけど軽く怪我しただけで死ななかったのよ
まぁ、まだ身内もいたし自死はやめたけど』
悟「……」
身内もいない今は死に放題と言い放つ彼女を見つめた
悟「なにが君をそうさせたわけ?
生きていてはいけないって言ってたけど今の君は正直みていられない」
Aはスカートからスマホをだし画面をつけカメラで自分の顔を写した
悟「いやそれ伏黒の携帯だよね
見慣れた携帯だと思ったけど」
『スッたって言うか
悟「パクったって…」
『確かに酷い顔…なにが君をそうさせたか…か…』
Aはボンヤリと遠くを見つめた
『アタシをこうさせたのは両親と祖父だよ
少なくともお爺ちゃんは悪くない心配してたから
でも両親は…両親はッ…』
Aは無意識に涙を溢した
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作者名:卯月 | 作成日時:2022年7月6日 16時