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悟「東京も郊外はこんなもんよ?」

山に囲まれ古い年季を感じさせる寺院のような建物に木々にマイナスイオンを感じ大きく息を吸った

『伏黒は?』
悟「術師の治療を受けて今はぐっすりさ」
『ボロ雑巾並みにボロボロだったもんね』

伏黒の怪我に少し責任を感じていたAは少しだけ安堵したように眉を下げた

悟「とりあえず、Aはこれから学長と面談ね」
『学長…』
悟「下手打つと入学拒否られるから頑張ってね」

五条は思い出したかのように言った

『エッ!!そしたらアタシ、即死刑!?
別に即死刑でもいいけど、せめて1発はしたかったなぁ…』

突然告げられた面談にAは面食らった

悟「なんでそんな性を求めてるの;?」

自身を目隠し越しにジッと見つめる五条に微笑んだ

『今はヒミツ♪
アタシは自分の欲に忠実なだけだよ
たぶん関わったことも話したこともあんまないから分かんないけど宿儺もそうだと思う』

てか、欲のない人なんていないでしょ

『執念深い奴は嫌い
だけど夢があって欲がある信念が強い人は人間らしくて好きかな』

悟「ふーん
今はってことはいつか話してくれるんだろうし待っとくよ」

でもまぁ…面談あるなら何か言うこと考えてくればよかったかな…とAは頭を抱えた

「なんだ貴様が頭ではないのか」

低く威圧感のある声
その声の主は勿論、Aでも五条でもなくて…
五条は驚いたようにAを見た

「力以外の序列はつまらんな」

Aの頬に口を開ける宿儺に反射的に自分の頬を手で覆った

『ごめんね先生。たまに出てくるんだ』
悟「愉快な体になったねぇ」
宿「貴様には借りがあるからな」
『あっまた…』

懲りずに押さえた手の甲から出てきた

宿「小娘の体モノにしたら真っ先に殺してやる」
悟「宿儺に狙われるなんて光栄だね」

もう出てくるなという圧を込め少し強めに手の甲を叩いた

『書記の記述とは違うだろうけど、やっぱ彼、有名なの?』

Aの疑問に五条は頷いた

悟「両面宿儺は腕が四本、顔が二つある仮想の鬼神でもそいつは実在した人間だよ
千年以上前の話だけどね」

呪術全盛の時代、術師が勢力をあげて彼に挑み敗れた
宿儺の名を冠し死後呪物として時代を渡る死蝋さえ呪術師たちは消し去ることができなかった

悟「紛うことなき呪いの王だよ」
『先生とどっちが強い?』

悟「うーん…そうだね
力をすべて取り戻した宿儺ならちょっとしんどいかな」

『負けちゃう?』
悟「勝つさ」

見つめていた五条の唇が弧を描いた

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作者名:卯月 | 作成日時:2022年7月6日 16時

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