"REASON"

俺大卒ちゃうし知らんけど、 ページ49

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キャリアセンターで、次の火曜日に私の志望する業界の説明会が開かれるらしい。特別講師で現職の方もいらっしゃるとか。



気づけば勇人と出会って2年、2014年になって私ももう大学3年生。

インターンをさせていただいた業界とは似て非なるけど、本気でこの業界を選びたいと思った。





「ねえ勇人、わたし明日キャリアセミナーなんだよね、どんな業界だと思う？？」


「えー、モデル？」


「ふざけてるでしょ…」




漫画をペラペラとめくりながらソファに身体を預ける彼氏様、こと坂本勇人さん(25)
「将来なんて、決められないし怖いよ」って本音を漏らせば、漫画を捲る手を止めて、私の方を丸いおめめで見つめながら言った。


「セーフティネットでプロ野球選手の嫁、あるやん。そんな気負わんと、参加してき。」


優しく微笑まれて、な？って念押しされればもう頷く他ない。俺稼いでる方やし最終ニートでもどうになるって(笑)とか言ってきてグーパン入れてやろうかと思ったけどね。




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「本日講師として参りました。日本テレビ株式会社、報道局社会部員の川端と申します。」



私が志す業界、テレビ業界である。
坂本勇人を追いかけたい！！だなんてよだれを垂らし妄想していた中学時代。バカである。



テレビ局員の1日、だなんてスライドを参考に話が進んでいく。泊まり込み…朝5時に帰宅……勇人と生活スタイルが真逆すぎて、絶対にすれ違うんだろうな、と思いながらメモをとった。



質問コーナーに移ってからは、アナウンサー志望の女の子が話を聞いていたり、スポーツ局志望の子がサッカーやラグビー中継の担当について質問をしていたり。

セミナーが終わってみになる話だったなぁとパソコンを閉じていたら、いきなり肩に手を置かれる感覚。


「局でも説明会とかインターンの歓迎会とかするからおいでよ」


鳥肌です。



日テレ、うちの叔父さんが編成にいたはず(私が子供の頃の記憶だし最近は部署とか聞くの失礼だと思って聞いてない)だけど、こんなノリなの？？怖いんですけど。


アナウンサー志望の子も来るよ？と言われてしまって、「説明会だけ、伺います。」と苦笑いを浮かべた。





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