"REASON"

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「じゃあちゃんとお餞別あげんとなぁ？」




ニマニマしながら私の手を握ってくる坂本勇人、普通におっさんにされたらきしょすぎて吐くけど顔が良すぎてなにも思えない、虚無。考えたら負け。多分考えたら鼻血が出る…がんばれ私。



「はい？」


「いや、やからな？お仕事頑張るAに、俺から餞別。」





次の角曲がってください、って坂本がいきなり運転手さんに一礼して、また私の方を見て来週の水曜行くわ、旅行前日は初回客とってたらしんどいやろ。ってちょっと声のトーンが低いまま言い放った。



はあ。半分ごもっとも。でも遠征大丈夫か？



はい今週水曜までドームでヤクルトと3連戦でしたわ
坂本勇人くん東京でフリーだね！！









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「次soumeiトランク頼んで」

「ええ…もうリシャール入れてるじゃないですか」

「俺にとっての締め日やろ今日、早く早く」





坂本やばいでほんま。ソウメイトランクとかあり得へん、入れないでね。って頼んでたのに！！！
60万…流石にヘルプ呼ばなきゃ飲めない量だし、でもいつも呼ぶなっていうの無理ある。


「…あの坂本様、ヘルプ呼んでもいいですか」

「は？今日はAの見送りなんやからあかんに決まってるやろ」

「名前…！！伊織です」



あーせやったせやった、ってシャンパン煽ってる坂本氏。ほんまなんやねん！関西弁うつってきてる自分に口角上がりそう、ダメ。





「はー、ラターシュ、ロマネコンティ入れるんやったら許したるけど？笑」


「ねえやだほんとラターシュはダメです。飲めないですこんな量」




ラターシュ・ロマネコンティ。

一撃300万の代物だ。


ボーイさんを呼んだ私が言った一言。



「 LA TACHE、300の一つ。あとヘルプ1人か2人つけたください」






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