82.記憶を奪った ページ4
『……これでよしっと､さてと
───────いるんでしょう黒霧さん?』
ふっと笑い､後ろを振り向く
黒｢Aさん……先生が呼んでいます｣
『そっか分かった…』
ぶわっと視界が黒くなる
ああ､弔さんに怒られちゃうな……いや嫌われてしまうかな?
『…………で､先生?ご要件は何!?』
先｢それは自分がよく分かってるんじゃないか?｣
『うーん､えっと…ご､ごめんなさい』
私は頬をポリポリ掻きながら下を向く
先｢それで?これから君はどうしたい?｣
『これから…もちろん弔さんのそばにいるよ?ずっと……』
シーンと静まる部屋
モニターに映し出されているBARの風景
その中でカウンター席に座っている弔さんを見る
『……てかこんなにも早く見つかっちゃうなんて…まぁ想定内だけどね』
先｢驚いたよ…まさか君が､
ゾクっと背筋が凍る
実はそうなのだ
弔さんと一緒にデパートへ行ったあの日
そこで会った二人から記憶を奪ったのだ
『いやぁ…まだ完璧じゃないけど､私がヒーロー大好きだったのと雄英生と仲良くしていたのは思い出したというか…知ったというか
それに伴ってなぜ私が記憶を無くしたのか､というのもだいたい分かりました
……でも』
先｢でも?｣
『好都合だよ､先生?』
クスッと笑い先生を見つめる
『この事は私と先生だけが知る秘密…
ヒーローには私が記憶喪失だと思わせておくんだよ
要するに…騙すんだよ､ヒーロー達を』
人差し指を口に当てにっと笑う
実際今の私はヒーローにそれほど興味がない
先｢……本当かな?｣
『うわぁ､私が裏切るって思ってるでしょ!?
まぁ疑われてもしょうがないもんね
今までだって先生や弔さん達に内緒で雄英に行ってたみたいだし…
でもね考えたんだ
ヒーローと一緒にいて楽しかったし嬉しかったと思う…
でもきっとね?それ以上に思い出してしまうの
これは私の予想だけど…
また雄英に行っても必ず罪悪感が襲ってくると思う
だったらもうヒーロー達から縁を切ろう
そう決心したんだ､今ここで
先｢そうか……
あまりヒーローに関わりすぎちゃいけないと言ったのにね…｣
『うっ…』
先｢……しばらくここに居てほしい､君とこれからの話をしなくちゃね｣
これから…か
私は先生の言葉に頷いた
.
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らむしろっぷ(プロフ) - こおつさん» コメントありがとうございます!!そう言って頂けると凄く嬉しいです!!書いて良かったぁ…ぜひぜひ!!他の作品も読んでみてください!本当にありがとうございます!! (2018年1月2日 15時) (
レス) id: 8b3e2d1361 (このIDを非表示/違反報告)
こおつ(プロフ) - 素敵な作品でした(*´`)ストーリーにうまく沿っていて読み応えがあり、弔さんとのラストには胸がキュッとなりました。更新が無くなると考えますと大変寂しいですが、完結お疲れ様です(^-^)/他の作品も読ませて頂きますね。 (2018年1月1日 18時) (レス) id: 8daa7c73c5 (このIDを非表示/違反報告)
らむしろっぷ(プロフ) - ドリーさん» ご指摘ありがとうございます!気付かなかったです…申し訳ないです……フラグ外しました!教えてくださりありがとうございます!! (2017年12月6日 18時) (レス) id: 8b3e2d1361 (このIDを非表示/違反報告)
ドリー(プロフ) - オリジナルフラグ外して下さい！違反の対象になります。 (2017年12月6日 13時) (レス) id: 5e3261a1cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らむしろっぷ | 作成日時：2017年11月27日 19時
