第百六話『気ニシテナイ』 ページ26
────数日後
『え……輸送車襲撃?』
紅「そうじゃ、鏡花の入社祝いにのう」
『入社祝いで特務課の輸送車を襲撃するなんて如何なものかと』
久し振りに姐さんとゆっくりと話をしていた
そして彼女が持ちかけてきた話題が“特務課輸送車襲撃”だ
『鏡花の為とはいえ、かなり危険だと思いますが』
紅「はて?鏡花の事が気になると云っていたのは誰だったかのう?」
『……僕はそんなこと一言も云ってませんが』
そう云うとくすくす笑い出した姐さん
完璧に遊ばれている。別に気になってはいない。彼女はきっと
『彼奴は大丈夫です。何しろ探偵社がついている。異能も扱えるようになっているし……心配無用だろう』
姐「Aがそこまで云うなら私も心配はせん。だが、鏡花の異能“夜叉白雪”が気になるんじゃ」
『……夜叉白雪』
あの殺戮の権化が気になる?
確かにあの異能は携帯電話でしか云うことを聞かない……
だが、前に鏡花に夜叉のことを聞いた時、両親を殺したのが夜叉だと云っていた
『……誰かが鏡花の携帯に電話を掛けて、鏡花の両親を殺した?』
一体誰が?携帯の持ち主の鏡花じゃあるまい
……そういえばあの携帯電話は、両親が殺される数日前に貰ったものだと云っていた
『両親は知っていた?自分たちが殺されるのを?ならば何故、その携帯を鏡花に渡した?……一体何が』
紅「なんじゃ、Aも鏡花のことを気にしでおるではないか」
『……いえ別に、これっぽっちも。だから笑わないでください』
またまた楽しそうに笑う姐さん
鏡花が居なくなり更に落ち込むかと思ったが、心配なさそうだ
『鏡花のことは気になりませんが、姐さんが心配なのでお供致します』
紅「ふふ、よろしく頼むぞ。A」
芥川と紅葉は特務課輸送車襲撃の計画を立てるのであった
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『……金銭感覚が判らなくなりましたよ、姐さん』
紅「そうかえ?あの子の為なら安い買い物じゃ」
無事(?)に襲撃を終え、地下道を歩く
それにしても姐さんは凄い。輸送車の経路を知るために活動資金の半分を注ぎ込んだのだ
『ん、梶井だ』
紅「こんな所に居るなんて珍しいのう」
『面倒臭いので僕は帰りますね』
紅「ああ、すまんな。礼を言う」
失礼しますと頭を下げて姐さんと別れた
途中、頭を抱えた安吾と特務課の人達を見て苦笑いをした
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らしろ(プロフ) - Regulusさん» コメントありがとうございます。楽しみにして下さり嬉しいです。頑張ります(*^^*) (2019年6月19日 20時) (レス) id: 2b7c5de986 (このIDを非表示/違反報告)
Regulus(プロフ) - このお話大好きです(*≧ω≦)続き楽しみに待ってます!更新頑張ってください(*≧∀≦*) (2019年6月15日 6時) (レス) id: 9c91fd3a1d (このIDを非表示/違反報告)
光牙(プロフ) - 私的には太宰オチがいいな〜。個人の意見なんで気にしないでくんさい。そして更新がんばれ!応援してます(^ー^)ノ (2018年12月11日 21時) (レス) id: bfcb6bfd1c (このIDを非表示/違反報告)
らしろ(プロフ) - Lamia0495さん» コメントありがとうございます。オチはまだ未定ですが、色々考えてみます( ^^ ) (2018年9月12日 0時) (レス) id: 8b3e2d1361 (このIDを非表示/違反報告)
Lamia0495(プロフ) - 敦くんオチ…だったらいいなぁ… (2018年9月11日 20時) (レス) id: a731b4f87b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らしろ | 作成日時:2018年9月8日 18時