第九十六話『相手ニシナイ』 ページ16
『モグモグモグモグ』
太「……」
『モグモグモグモグ』
太「……」
何なんだ先刻から……向かい側の椅子に座ってじっとこっちを見ている
食べにくいったらありゃせん
『要件は?』
太「Aちゃんに会いたかった」
『もう会っただろ。僕は今日は非番だ、ゆっくりしたいから早う帰れ』
太「そして、Aちゃんと共に今日という日を過ごすんだよ」
『やめろ、貴方は仕事でしょう?どっか行け』
太「やだなぁ、私も今日は非番だよ」
『いいんだな、探偵社に電話するぞ。国木田を呼び寄せるぞ』
家を知られるが、どうせ此処は売り払うつもりだ
国木田よ、早く電話に出ろ。そう思い、携帯を取り出して探偵社に掛ける
太「マフィアが探偵社に電話って……」
『安心しろ、これはプライベェト用の携帯だ』
太「否……っていうか……」
そういう問題じゃないだろ、とでも云いたげな太宰の顔を無視して待つ
『出た……あ、ナオミか?国木田は居ないか?
仕事で出てる?なら敦……あ、敦も一緒に?なら、太宰さんは?……仕事なのにまだ来てない?ほう……否、何でもない。ああ、またな』
通話を切って太宰に向き直る
ニコッと笑うと太宰も同じようにニコッと笑った
『貴様は何やっている!?迷惑噴射器がァァァァァ!!』
太「痛っ!頭にコップを投げちゃ駄目だろう?」
『なんならナイフを投げてやろうか』
太「そんなプレイは求めてなイダッ!」
サンドウィッチの入っていた皿を投げる
大丈夫だ、木製で出来ているから割れることは無い
因みにコップもプラスチック製、安心して投げられる
『あと木製のフォークもあったな。あ、でもフォークは金属製でも大丈夫か』
太「何も大丈夫じゃない、私の頭がどうにかなりそう」
『案ずるな、既にどうにかなっている』
太「私に対する態度が色々酷い」
数年前までお世話になっていたからな
そのお返しだ
『感謝しろ』
太「何が!?」
黒い外套を投げ付けて食器を片付ける
太宰という名の元凶が傍いると、ろくなことが無い
太「思ったのだけど」
『何だ』
太「お腹すいたなぁ……お昼ご飯作って♡」
『それは本気で云っているのか?』
太「本気と云ったら?」
『今後一切相手にしない』
えぇー!と文句を云う木乃伊
女の家に勝手に上がり込み、昼飯を集ろうとするなど相手にしたくない
芥川は深い溜息を吐いたのだった
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らしろ(プロフ) - Regulusさん» コメントありがとうございます。楽しみにして下さり嬉しいです。頑張ります(*^^*) (2019年6月19日 20時) (レス) id: 2b7c5de986 (このIDを非表示/違反報告)
Regulus(プロフ) - このお話大好きです(*≧ω≦)続き楽しみに待ってます!更新頑張ってください(*≧∀≦*) (2019年6月15日 6時) (レス) id: 9c91fd3a1d (このIDを非表示/違反報告)
光牙(プロフ) - 私的には太宰オチがいいな〜。個人の意見なんで気にしないでくんさい。そして更新がんばれ!応援してます(^ー^)ノ (2018年12月11日 21時) (レス) id: bfcb6bfd1c (このIDを非表示/違反報告)
らしろ(プロフ) - Lamia0495さん» コメントありがとうございます。オチはまだ未定ですが、色々考えてみます( ^^ ) (2018年9月12日 0時) (レス) id: 8b3e2d1361 (このIDを非表示/違反報告)
Lamia0495(プロフ) - 敦くんオチ…だったらいいなぁ… (2018年9月11日 20時) (レス) id: a731b4f87b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らしろ | 作成日時:2018年9月8日 18時