漆黒の狗は原作と違う為困っているそうです1【文スト】【芥川成り代わり】 (ページ16)

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第十五話『電車爆弾テロ』ページ16

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芥川が知らない間(予想はしていたが)に樋口が探偵社に黒蜥蜴を送り返り討ちにされた｡
勝手な事をするなと叱ったが､あまりにも落ち込み反省しているから許してしまった｡
……芥川も彼女に甘いのである

──そして地下牢にて

『持ってきたぞ､有難く食べろ』

太｢芥川君､それ犬用の皿だね？しかも中はドッグフード？私は犬ではないよ？｣

『何を云う､鎖に繋がれているではないか｡何処からどう見ても犬にしか見えん』

ダンっと音を立てて太宰の足元にそれを置く
全く大きな犬が捕まったものだ

太｢相変わらず君は黒いねえ｣

『……』

太｢あれ無視｣

『必要ないと判断した内容には返答せん｡それと､今から一言も話すな』

ゴホッと咳き込み携帯を取り出す
電話口から可愛らしい声が聞こえた

‹ 鏡｢A､来た｣ ›

『……お前の任務は爆弾の死守だ

────邪魔者は殺せ“夜叉白雪”』

ゴッと鈍い音が聞こえる
芥川は目を伏せて唇を噛み締める

‹ 鏡｢A？｣ ›

『……敵の盡くを斬り刻め“夜叉白雪”』

……鏡花にこんな思いをさせたくない
芥川は思わず携帯を握りしめる

『爆弾を……鏡花を守れ“夜叉白雪”

────邪魔者は殺せ』

携帯から聞こえる呻き声を上げる敦
鏡花の感情の篭っていない声
“夜叉白雪”が斬り刻む鈍い音

『(早く終われ……)』

目を瞑って現実逃避をする
これが終わったら樋口と女子会だ
鏡花も入れたいが彼奴は光へ行くべきだ

『はぁ……』

────ピッ

突然機械音が聞こえた
もう此処まで来たか案外早い←現実逃避をしていた為

『……それを押したのか鏡花』

けたたましくブザーが鳴る
此方の耳まで可笑しくなりそうだ

鏡｢！｣

『解除など不要乗客を道連れにし､マフィアへの畏怖を俗衆に示せ』

そして敦に助けてもらい
早く光の方へ────

『……“生きろ”』

そう呟いて通話を切った
あとは敦が何とかしてくれる筈だ

太｢“生きろ”か……よく私にも云っていたねぇ｣

『……忘れた』

太｢え､惚れた？｣

『黙れ､はぁ……』

太｢溜息ついたら倖せ逃げるよ？｣

『黙れ』

携帯を放り投げてソファに体を預ける
鏡花が向こうに行った……それはいい事だ

『それはいいが……』

その後だ｡鏡花を迎えに行き､序でに敦も拐かし密輸船で戦うのだ｡
また深く溜息をついた｡

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